電気電子系 News

2024年度優秀修士論文賞 受賞!― 加藤 星凪さん(白根研究室)―

整流器型ミキサーを用いた無線電力伝送によるミリ波帯 5G 中継器の研究

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2025.04.10

2024年度は電気電子系151名の中から14名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。

加藤 星凪さん(白根研究室)

この研究はどんな内容で、どのように世の中の役に立つことが期待できるのでしょうか?

近年ではミリ波帯5Gの導入が進められており、高い周波数を生かして帯域を広く取ることで、データレートを向上させたり、同時に多数のデバイスと接続できるようにすることができます。 しかし、ミリ波帯5Gの信号は周波数が高いので、空間伝搬損失が大きく、十分な信号電力を確保することができません。 伝搬損失が大きくても信号電力を確保するために、基地局を狭い間隔で設置する必要があります。 しかし、基地局を設置するコストは非常に高いので、ミリ波帯の通信を提供できる場所は、特に混雑する空港等に限られていました。

基地局の代わりに、中継器を設置することで、コストを抑えながらミリ波帯5Gのカバレッジを拡大することができます。さらに、中継器に対して、中継器が動作するのに必要な電力を無線で供給することによって、どこへでも設置することができる、メンテナンスフリーな中継器を作ることができます。

本研究では、無線電力伝送を行う周波数として24GHzを用いる中継器と、5.7GHzを用いる中継器の2つを提案しました。24GHzの無線電力伝送を用いた中継器では、無線電力伝送基地局と中継器の距離が6m以下となる条件での動作を想定しており、例えば家庭用やオフィス用として使うことができます。一方で、5.7GHzでの無線電力伝送を用いた中継器では、無線電力伝送基地局と中継器の距離が6m以降となる条件での動作を想定しており、主に工場内で使うことができます。

受賞の感想

日頃からご指導とご助言をいただいた白根先生、岡田先生、酒井先生、國弘先生、張先生、そして研究室のメンバーに厚く御礼申し上げます。 また、研究に専念できる恵まれた環境を与えてくれた家族に、深く感謝申し上げます。 博士課程でも、より高く評価される研究成果をあげられるよう、研究に励みます。

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