未来

持続可能なモビリティ社会実現に向けて

本田技術研究所 四輪R&Dセンター
EV開発室第1ブロック

齊田 陽 さん

齊田 陽さん

現在の仕事について教えてください。
世界一流のイノベータとの協業を通じて、革新的な技術・ビジネスを創出する“オープンイノベーション”を、シリコンバレー拠点に取り組んでいます。自動車産業は、電動化・自動運転・新移動サービス事業(Uber筆頭)による変革期を迎えており、自前開発に固執し時間を要するよりも、優れた技術をもつベンチャーとの協業によりスピードを優先し、急速な時代変化に対応することが求められています。そうした中、顧客ニーズに基づいた、ユーザ体験価値、それを実現する技術を、研究開発部門に提案し、いち早く製品化し、顧客に届けることがミッションです。世界を相手にグローバルに働くやりがいがあります。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
大学時代では、磁気浮上で非接触で軸を支持しながら回転するベアリングレスモータを研究していました。これらの基礎知識は少し前に担当していた、電動化車両に搭載を目指す将来技術である“非接触充電技術”の研究で活かすことができました。しかしながら、こうした知識よりも、研究を通して育む“創造力”が、社会人として働く上で活きていると思います。
今後の目標を教えてください。
持続可能な電動化社会へのシフトの中、Hondaがリードする技術をいち早く市場に投入し、電気自動車の普及に貢献することが目標です。電気自動車には、航続距離が短い、充電時間が長い、充電インフラ不足など課題が沢山あります。課題解決手法は、超急速充電技術など技術ベースのアプローチだけでなく、充電時間を活用した新ビジネス提案なども考えらえれます。顧客視点を常に持ち市場で求められるモノ・コトを的確に捉えた提案を目標に取り組んでいます。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
東工大では、自分がやりたいことを思いっきりやり、色々な事にチャレンジして下さい。部活、研究、サークル、旅行、何でも良いので、学生時代しか出来ない事をするといいと思います。学生時代自分で稼いだアルバイト代のみで、バックパック一つで世界中を旅したという人もいます。旅先で世界中の人と交流した体験が、彼の人としての魅力を形成していると感じます。学業もさることながら、その他の体験含め、それら全てが魅力的な人を作るのではないかと思います。

齊田・陽(山梨県出身)

2007年
東京工業大学 第5類 入学
2011年
東京工業大学 工学部電気電子工学科 卒業
2013年
東京工業大学 大学院理工学研究科 電気電子工学専攻 修士課程 修了
2013年
本田技術研究所 入社
2017年
Honda R&D Innovations Silicon Valley 赴任

※記事の内容は取材当時のものです

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