電気電子系 News
永久磁石同期モータにおける零相電流を用いた振動騒音低減
2024年度は電気電子系151名の中から14名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。
(田中海翔さん(左),藤井勇介助教(中央),峯岸宏典さん(右),研究を指導してくださった恩師と,共に研究を切磋琢磨した同期と一緒に撮影した写真です。
私は永久磁石型モータの振動や騒音を低減する手法について研究を行いました。永久磁石型モータはエアコン,洗濯機,HEV,EV等の分野で幅広く利用されており、低振動・低騒音が要求されています。対象としたモータでは円環形状を維持したまま収縮・膨張する振動が問題となっており、この振動を低減することが本研究の目的となります。従来手法では、通常の三相電流に高調波電流を重畳することによって振動を低減していました。本研究では通常のモータドライブでは用いない零相電流に着目して、高調波零相電流を重畳することで振動騒音の低減に取り組みました。本手法は従来手法と比較して重畳周波数を半分に下げることができ、設定パラメータを減らすことができるため、制御性を向上させることが期待できます。理論式や解析,実験によって、振動を励起する成分や騒音の影響を評価し、提案手法の有効性を示しました。
学部に引き続き、電気電子コースの代表に選出していただき、優秀修士論文賞を受賞したことを大変名誉に感じ、光栄に思います。研究に関し、多くのご指導をいただきました千葉先生や清田先生、筒井先生、藤井先生に感謝申し上げます。
特に、藤井先生には学部の頃からお世話になり、研究面だけでなく一人の人間としても成長させてくださいました。本当にありがとうございました。藤井先生に教わったことを胸に、これからも努めてまいります。