応用化学系 News
2019年11月15日(金),東工大の蔵前会館において「第27回日本ポリイミド・芳香族系高分子会議」(略称:ポリイミド会議)を開催し、また前日の14日(木)には,同会議付設の国際学生ワークショップ(学生WS)を開催しました。今回のシンポジウム支援経費は,学生WSの運営費と海外招待学生の宿泊費の一部に使わせていただきました。
ポリイミド会議は,1998年から続く同分野で最も大きな国内会議であり,アカデミア・企業・学生等,約200名の参加を得て,基調講演 1件(上田充 東工大名誉教授),海外招待講演 2件,国内招待講演 4件,若手招待講演 3件と,ポスター発表52件が行われました。
最近のホットなトピックとして,「折りたたみスマホ」に使われる超耐熱透明ポリイミドや高熱伝導グラファイトシート,機械学習(MI)と超高速熱測定による高熱伝導高分子の設計などの講演が特に注目を集めていました。またポスター発表では,主として企業の技術者から学生に対して多くの質問やアドバイスがなされ,熱心な討論が行われました。
会議の後,懇親会において学生優秀ポスター賞 7件の表彰が行われ、今年は 4件が留学生と海外招待学生による受賞となりました。
一方,国際学生WSには,東アジア圏(台湾,中国,韓国)から21名の教員,学生,留学生が参加し,約半数の参加者が海外出身者でした。WSでは招待講演に加え,英語による24件の学生口頭発表が行なわれ,機能性ポリマー材料科学に関する多方面の討論・情報交換がなされました。
※参加者数:国際学生WS 45人(内訳:東京工業大学 24名,山形大学 3名,北陸先端科学技術大学院大学 1名,国立台湾大学 5名,台湾科技大学 2名,中興大学(台湾) 4名,台北科技大学 2名,上海交通大学 2名,清華大学 1名,プサン国立大学 1名など)
加えて,前日(13日(水))には山梨県・昇仙峡でのオフキャンパス・ミーティングを行い,最終日(16日(土))には大岡山キャンパスの見学と 5研究室のラボツアーを行って,東工大の最先端研究を紹介するとともに,相互の交流を深めることができました。今回,海外からの学生のほとんどが初来日であり,また発表者の多くが初めての英語口頭発表であったため,最初はみな緊張した面持ちでしたが,足かけ 4日間にわたる研究発表や交流行事を通して十分に打ち解け,英語でのコミュニケーションにも慣れたようでした。
最後に,WSに参加していただいた劉貴生教授(国立台湾大学),黄智峯教授(台湾中興大学),房建華教授(上海交通大学),早川晃鏡教授(東京工業大学)と,ラボツアーにご協力いただいた大塚研・芹澤研・中嶋研(以上,応化系)と早川研(材料系)のみなさまに感謝いたします.