未来

ダイバーシティチームで世界の市場へ挑む

Procter & Gamble(P&G)
International Operations, Singapore Innovation Center
Global Beauty Care, Scientist

瀬川 縁 さん

瀬川 縁さん

現在の仕事について教えてください。
P&Gシンガポールの研究所で固形石鹸に関する研究開発をしています。どのような処方が消費者に喜ばれるか、消費者のニーズを満たしつついかに無駄な工程・コストを省くか、新処方をどうやってグローバルスケールで展開するか、ラボスケールで開発されたものをどのように工場スケールで製造するか、市場に安定して商品を供給するためにはどうしたらいいか、などを研究しています。同じオフィスで働く27カ国の国から集まった社員はもちろん、世界中の社員と日々電話・ビデオ会議を通してプロジェクトを進めています。ラボスケールで開発した処方が市場にどんどん近づき、工場のラインで生産され出荷されるのを見るのがとても楽しみです。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
専門知識はもちろんのこと、論理的思考に基づいた研究を進める力です。これはアカデミック・産業に関わらず研究を進めていくための必要不可欠な素養で、普段の授業や研究生活を通して学びました。また、在学中はフォーラムの幹事なども経験させてもらい、リーダーシップを発揮して物事を進めていく力、チームワークを成功させるためのマネジメントスキルを学びました。さらには留学や国際学会を通して、英語を使ったコミュニケーション力も身につきました。これらのスキルは人種・文化・宗教・国籍・習慣・考え方が異なるダイバーシティあふれるチームで働くのに役立っています。
今後の目標を教えてください。
まずは、自分が処方した製品を市場に出すことです。また、入社してまだ3年目なので現在は人から学ぶことが圧倒的に多いですが、将来は自分の知識と技術を磨いて人に教えられるようになりたいです。さらに、他人に影響を与えられる力、リーダーシップ、自分の考えやデーターをすばやくまとめ簡潔かつ的確に伝えるコミュニケーション能力を身につけ、ダイバーシティーあふれるチームをひっぱっていける人間になりたいと思っています。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
東工大では世界トップレベルの素晴らしい先生方が最先端の設備とともに最先端の研究を行っています。またそこで出会い、ともに学ぶ仲間たちは一生頼れる財産になります。物事は「できる」か「できない」かではなくて「やる」か「やらないか」だと思っています。何を学びたいのか、自分は何がしたくて、将来どうなりたいのかをよく考え、失敗を恐れずに色々な新しいことにチャレンジして下さい。

せがわ・ゆかり(富山県出身)

2008年
東京工業大学 工学部高分子工学科 卒業
2010年
東京工業大学 大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻 修士課程修了
2013年
東京工業大学 大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻 博士後期課程修了
2013年
Procter & Gamble(P&G) 入社

※記事の内容は取材当時のものです

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