電気電子系 News
連系用インバータ向け仮想慣性制御の安定性に関する研究
2024年度は電気電子系151名の中から14名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。
研究を「サボって」制作した実験装置と共に(注:本研究はシミュレーションのみ)
近年、急増する太陽光発電・風力発電の連系(電力系統への接続)に用いられるインバータに搭載し、同期発電機の持つ特性を模擬することで電力系統を安定化できる「仮想慣性制御」が着目され、様々な方式が提案されています。この研究は、その仮想慣性制御の一種であり、従来型インバータに容易に追加できるが安定性が悪いとされてきた「df/dt制御」に着目し、その安定性が悪化する要因を同期発電機と対比して明らかにするものです。df/dt制御は実装は容易であるものの、安定性が悪いとされて研究の中心は他の方式に移っているのが現状ですが、その安定性を仮想慣性制御の原点である同期発電機の特性に立ち返って分析した点が本研究の面白い点です。この研究により、df/dt制御の安定性が改善され、仮想慣性制御の素早い実用化、ひいては再生可能エネルギーの普及に貢献できると考えています。
この度、優秀修士論文賞という素晴らしい賞をいただき、大変光栄に存じます。また、この場を借りて、これまでの私の研究をサポートしていただいた先生方・友人・両親に感謝申し上げます。特に、指導教員であられます佐野先生は、学士課程在学時よりかなり自由に研究を行う私に対しても丁寧にご指導いただきました。急な相談であってもいつも学生に寄り添い、共に課題を解決していただいた先生のご指導があったからこそ、このような賞をいただくことができました。来年度より電力分野から離れることになりますが、研究室での3年間の経験を活かして、今後は一技術者としてよりよい未来のために日々邁進してゆく所存です。