電気電子系 News
今回、電気電子系85名の中から9名が、特定課題研究に関する優れた論文発表を行い、この賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。
電子の電荷を制御することによって高速動作を可能とする半導体デバイス、電子のスピンを制御することによって実現される磁性体デバイスは現代社会で必要不可欠な存在です。その中で、電子の電荷とスピンの両方を制御する分野がスピントロニクスであり、強磁性半導体はスピントロニクス応用に期待されている材料です。
そのような強磁性半導体の中でも、鉄を用いる鉄系強磁性半導体は室温以上のキュリー温度を示し、n・p型両方が作成可能など、様々な利点があります。しかし、その起源は未解明でした。
そこで本研究では、鉄系強磁性半導体(InFe)(SbBi)の不純物バンドのピークシフトを観測することで、その主要な起源が二重交換相互作用にあることを結論付けました。
本研究のテーマであった鉄系強磁性半導体をさらに発展させていくことにより、磁性体的特徴を持った超低消費電力の半導体デバイスなどへの実現が期待されます。
この度は学士優秀学生賞を受賞することができ、大変光栄です。研究室に配属されてからの一年間、基礎的な内容から実験手法に至るまで丁寧に教えてくれた指導教員のPham先生、Pham研究室のメンバーの皆さんに感謝します。修士課程でも引き続き真摯に研究に取り組んでいきたいと思います。