電気電子系 News
制御的手法に基づくアキシャルギャップ型シングルドライブベアリングレスリラクタンスモータにおける浮上安定化と高回転数化に関する研究
今回、電気電子系166名の中から16名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。
※今回お話を伺った白築明大さんは、東京工業大学工学院電気電子系電気電子コース 令和6年3月修士課程修了者の副代表にも選出されました。
この研究は、アキシャルギャップ型シングルドライブベアリングレスリラクタンスモータにおける制御系を検討し、制御的アプローチから磁気浮上時の安定性の改善と高回転数化を達成することを目的としています。研究対象であるアキシャルギャップ型シングルドライブベアリングレスリラクタンスモータはアキシャルギャップ型スイッチトリラクタンスモータと反発受動型磁気軸受を組み合わせたベアリングレスモータであり、インバータや位置センサの数を抑えながら、永久磁石量を削減できるという特長があります。本モータの特性として、磁気飽和や回転子支持位置によるパラメータの変動が大きく、回転子支持とモータ駆動を独立して行うために複雑な計算を要していました。本研究では、ベクトル制御に基づく制御系とその設計法を提案し、浮上安定性の改善を図ることができました。さらに、回転子支持位置を能動的に変更することで高回転数化が可能となることを示し、同トルクに対しても回転数をより向上できることを明らかにしました。
今回、優秀修士論文発表賞を受賞するとともに、電気電子コース副代表に選出いただき、大変光栄に思います。モータドライブや制御という観点からベアリングレスモータやスイッチトリラクタンスモータに携わり、充実した研究生活でした。研究室に配属されてからの3年間、ご指導いただいた先生方や研究室のメンバーにこの場を借りて感謝申し上げます。