電気電子系 News
5Gフェーズドアレイ校正のための高精度検出回路の研究
今回、電気電子系164名の中から17名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。
近年のデータトラフィックの増加や、既存の周波数帯の逼迫などの問題を受けて、ミリ波帯を用いた高速通信を実現する第5世代移動通信システム(5G)の開発が進められています。5Gではミリ波帯周波数を用いたフェーズドアレイ無線機による高速通信が期待されます。しかし、フェーズドアレイ無線機は実装におけるばらつきの影響を大きく受けるため、回路内部での校正が不可欠です。本研究では、ミリ波帯フェーズドアレイ無線機におけるミスマッチ校正のための高精度な位相・振幅検出回路について提案しました。検出回路によるフェーズドアレイ校正を実現することで、無線通信のさらなる長距離・高速化が期待できます。
無線通信のため回路設計を行う上で、回路シミュレーションやレイアウト設計などの専門的な経験を身につける必要があり、研究室に入った当初は苦労していました。ですが、研究室のみなさんのご指導のおかげで、そういった専門的な経験も身につけることができました。
この度は優秀修士論文賞をいただきまして、大変光栄に思います。今日まで支えてくださった指導教員である岡田健一教授、並びに研究室の先輩方に心より感謝申し上げます。私は岡田研究室にて博士課程に進学する予定です。無線機技術発展のために今後とも精進していきたいと思っています。