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2020年度優秀修士論文賞 受賞! #6 ― 木村 安希さん(筒井研究室)―

InAlN/AlN/GaNヘテロ構造におけるキャリア輸送特性の評価

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2021.04.02

今回、電気電子系約140名の中から15名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。

左:木村 安希さん 右:筒井 一生教授

左:木村 安希さん 右:筒井 一生教授

この研究はどんな内容で、どのように世の中の役に立つことが期待できるのでしょうか?

本研究は、Siに代わる新たな半導体材料として期待されている、GaNに焦点を当てています。特に電子濃度の高さや、電子の動きやすさの指標である移動度に強みを持った、InAlN/AlN/GaNという構造に着目しました。私は主に、InAlN/AlN/GaN構造において電子の詳細な散乱メカニズムを明らかにし、ここで得た知見を最終的に結晶成長のプロセス条件にフィードバックすることを目的に、研究を行っていました。高品質なInAlN/AlN/GaN構造を用いたFETが作製できれば、無線通信網に用いる電力増幅素子に応用することが可能です。したがって通信技術のさらなる高速化と大容量化が可能になり、より膨大な量の情報のやり取りに対応できると考えられます。

受賞の感想

優秀修士論文賞にご選出頂き、大変光栄に思います。ふとこれまでの研究生活を振り返ると、よい成果が出ることよりも失敗した経験のほうが、圧倒的に多く思い起こされます。壁にぶつかるたびに、その課題に対する新たなアプローチを考えて、またトライアンドエラーを繰り返す…というサイクルを続けていく中で、ようやく成果が出てきたときの喜びは、何物にも代えがたいものでした。このような貴重な経験を味わえたのは、多くの方々の支えがあったからだと強く感じています。常日頃からご指導頂いた、筒井一生教授、星井拓也助教、共同で研究を遂行して頂いた企業の方々に心より感謝致します。

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