電気電子系 News
洋上風力発電向け直流送電系統の信頼性向上技術を実験により検証
今回、電気電子系約140名の中から15名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。 受賞者にインタビューです。
パワーエレクトロニクス研究室では、洋上風力発電をはじめとする再生可能エネルギーの有効利用に向けて、高圧直流送電による大規模な電力系統の構築に関する研究を行っています。
私の修士論文研究では特に、送電ケーブルの一部に故障が生じた際に、電力系統全体に影響が及び、発電設備が連鎖的に停止することを防ぐための保護方式について検討を行いました。提案方式では、最新のインバータ装置の一種であるMMC(Modular Multilevel Converter)の特性に着目し、従来と全く異なる動作によって極めて高速な保護を実現しています。これにより、高圧直流送電による大規模な電力系統を構築しても、高い信頼性を実現できるようになります。
提案方式の妥当性を検証するための実験にはかなりの労力を要しましたが、複雑な回路の動作を地道に作り上げていく過程はとても楽しく、実りのあるものでした。