電気電子系 News

優秀修士論文賞 受賞! #3 ― 中村 誠さん(阪口研究室)―

SDN制御を用いたミリ波メッシュバックホールネットワークの実証システムに関する研究

  • RSS

2020.04.01

今回、電気電子系約140名の中から15名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。

中村 誠さん

中村 誠さん

この研究はどんな内容で、どのように世の中の役に立つことが期待できるのでしょうか?

5Gで話題になっている無線通信の分野で研究を行っています。
5Gではこれまでより基地局を高密度に配置する必要があり、設備投資費や運用費が増大する課題があります。そこで、これらの費用を削減するために、今まで有線だった基幹回線を無線に置き換える研究をしています。この技術が確立されれば、5Gや6Gでより柔軟に基地局を増設することが可能になると考えられ、自動運転といった新しいアプリケーションの実現へと繋がると期待されます。

受賞の感想 などを一言

今までの研究成果が認められたと感じられるため、純粋に嬉しいです。この賞は、良い先生、同期、先輩、後輩に恵まれたから受賞できたと思います。
修士課程修了後も、社会貢献へと繋げるために引き続き努力をしていきたいと思います。

研究で苦労したこと

【主体性】
学部4年時を含めた3年間で一番苦労したことは、主体性がなかったことで研究を順調に進めることが出来なかったことだと思います。大きな研究テーマは先生が与えてくれますが、そのテーマをどう実現していくかを考えるのは自分自身であるため、受け身では研究が進みません。 例えば、学部3年時までは言われたことを理解するだけでテストで高得点を取れますが、研究では何も進捗を生むことはできずに卒業すら危うい状態になります。 自身の力で調査し、考える経験が大事であるということは皆が理解していると思いますが、それを肌身に感じて学べる貴重な生活となりました。

【プレゼン能力、論文執筆能力】
どれだけ知識を獲得し、素晴らしい結果を得ても、適切なアウトプットをして周囲に理解してもらえなければ意味がありません。外部からの評価を得るために努力する行為は、自分自身の考えを客観的にまとめる能力等を高めることに繋がると思いました。
ゼミや学会等を通じて、「何のために」、「誰に対して」、「自分は何を伝えたいのか」を考え、実行し、周囲からのフィードバックを得るという、PDCAの経験を積めて為になりました。また就活前に、自分の意見を正確に伝える難しさを経験できたことは、タイミング的にも良かったと思います。

【英語力】
先生のお陰で、1ヶ月間ドイツで共同研究する機会を頂いたのですが、コミュニケーションが全く取れずに苦労しました。また関連研究の調査や論文執筆、留学生との会話等、英語力を要求される場が多々あることから、英語力があれば更に研究を順調に進めることが出来たはずだと思います。
これは学部3年時まで英語学習をサボってきたことが原因なので、頑張っておけばと後悔しました。
ただボディランゲージや研究室所属後の英語学習で何とか食らいつくことで、英語に対する苦手意識の克服へと近づくことはできました。

印象に残ったこと

同期、先輩、後輩たちと旅行や飲み会をしたことは貴重な思い出です。楽しい息抜きがあったからこそ、2年間研究を頑張り続けられたのかなと思います。 

後輩へのメッセージ

学費と時間を費やしているので、2年間にどれだけ貴重な経験を得ることができるかが学生生活の焦点になると思います。だからこそ、研究室選びは非常に重要なものだったなと思いました。
ただメリハリも大事で、「遊び」や「バイト」等も貴重な体験となるので、両立を目指して頑張ってください。

  • RSS

ページのトップへ

CLOSE

※ 東工大の教育に関連するWebサイトの構成です。

CLOSE