中薗 和子准教授が着任されました

着任のごあいさつ

はじめまして、2020年6月1日付で物質理工学院応用化学系の准教授に着任しました。緑あふれるすずかけ台キャンパスを拠点に、この素晴らしい環境で教育・研究を通じて社会に貢献していきたいと思います。

私はこれまでやわらかい構造体の化学である超分子化学を基盤とした機能性分子や高分子の研究を進めてきました。「超分子化学」に初めて出会ったのは学部の卒業研究です。それ以来、動的な構造を持つ分子や分子集合体をターゲットとする超分子の可能性を追求してきました。今では超分子は従来の共有結合を基盤とする分子や材料の物性・機能の壁を越える一つの鍵になるデザインとして、学術分野のみならず産業界からも注目が集まっています。人間が生み出してきた道具に機能美や構造美があるように、優れた機能を持つ分子には研ぎ澄まされた構造の美しさがあります。分子を組織化することによって分子の機能や特性を引き出す超分子化学においても機能美を追求し、サスティナブルな社会の実現に貢献していきたいと思います。今、世界は新型コロナウィルス感染症の流行により時代の転換期を迎え、安全で快適な生活・社会を支える化学系人材の育成は大変重要な大学の使命と考えています。新しい時代に力強く羽ばたく人材の育成に向けて、自らも学生と共に学び成長しながら次世代教育に取り組んで参りたいと思います。