電気電子系 News
次世代広帯域無線通信に向けた広可変利得増幅回路の研究
2025年度は電気電子系103名(9月卒業8名,3月卒業95名)の中から9名が、特定課題研究に関する優れた論文発表を行い、この賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。

近年、ARやVR、自動運転といった技術の普及が期待される中、無線通信で扱うデータ量は爆発的に増えています。これに対応するため、次世代通信ではサブテラヘルツ帯と呼ばれる周波数が非常に高い電波の活用が期待されています。しかし、この周波数の高い電波は雨や障害物の影響で信号が減衰しやすく、また通信距離によって強さが大きく変化するという課題があります。この不安定な信号を一定の強さに整えるために、入力された信号電力に応じて増幅量を変化させることができる可変利得増幅回路が用いられます。
またこのような高い周波数の電波を扱うためには、アンテナ素子を並列化したフェーズドアレイによるビームフォーミングが必要となります。サブテラヘルツ帯ではアンテナ間距離が約1.5 mm以下と非常に小さいため、それぞれのアンテナごとに置かれる回路には小型化が求められます。
本研究では、この可変利得増幅回路を小型化するとともに、より広い範囲の減衰量に対応できる設計を行いました。従来の設計と比較して回路内に用いられる素子の数を合理的に減らし配置を工夫することで、素子同士の意図しない磁界干渉を軽減するとともに面積を削減しました。この取り組みは、場所や環境の変化に強い、将来のさらなる高速無線通信の実現に貢献できると考えています。
この度は学士優秀学生賞を受賞することができ、大変光栄に思います。
ご指導・ご助言をいただいただけでなく、恵まれた研究環境を用意していただいた白根先生と研究室のメンバーに深く感謝いたします。
修士課程においてもより一層研究に励んでまいります。