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2025年度優秀修士論文賞 受賞!― 杉元友哉(タン研究室)―

UAV間ミリ波通信におけるハイブリッドセンサフュージョンを用いたビームフォーミングに関する研究

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2026.04.06

2025年度は電気電子コース124名(9月修了9名,3月修了115名)の中から10名が、優れた修士論文発表を行いこの賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。

指導教員のタン先生(左)との写真

指導教員のタン先生(右)との写真

この研究はどんな内容で、どのように世の中の役に立つことが期待できるのでしょうか?

私は、ドローン(UAV)を用いた大容量通信を実現するための「ミリ波(60GHz帯)の高速ビーム追従技術」に関する研究を行いました。

近年、災害時の状況把握やインフラ点検において、ドローンによる4K映像や3Dマッピングデータ(LiDAR点群)などのリアルタイム伝送が求められています。また大規模イベント時などに通信がひっ迫している問題も起こっています。これを解決するには数ギガビット級の超高速通信が必要となるため、非常に広い帯域を持つ60GHz帯ミリ波の活用が期待されています。しかし、ミリ波は電波が細いビーム状になるため、空中で激しく動くドローンではすぐにビームが外れて通信が切れてしまうという致命的な課題がありました。またドローンを複数台中継して通信エリアを構築するには安定したドローン間の通信が必要になります。

従来のビームフォーミング手法では、相手からの応答が期待できない状況や応答を待つ遅延のために、高速で移動するドローン間において狭いビーム幅での通信は難易度が高い状態でした。そこで本研究ではドローンが元々自律飛行のために搭載しているカメラとLiDAR(レーザー距離計)のデータを、通信の方向制御に流用する新しいアプローチを提案しました。
複数のセンサ情報を融合して相手の動きを先読みし、機体搭載の小型計算機上で高速に並列処理を行うことで、ドローン本来の機動性を損なうことなく、途切れない大容量通信システムを構築できることを示しました。この研究により、上空のドローンから地上へ膨大なデータをリアルタイムかつ安定して送ることができるようになり、災害現場における迅速な状況把握や、次世代の空飛ぶネットワーク(6G)の実用化に大きく貢献できると考えています。

受賞の感想

この度は、優秀修士論文賞という名誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。また、この場を借りて、これまでの私の研究をサポートしていただいた先生方・研究室のメンバー・友人・両親に感謝申し上げます。特に指導教員のタン先生には、学部時代から3年間大変お世話になりました。いつでも研究の相談にのってもらい、多くの学会に参加することもでき大変よい経験となりました。
4月からは社会人として新たな環境で働き始めますが、今回の受賞を励みにして、今後もより良い社会の実現に向けて努力していく所存です。

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