電気電子系 News
液晶性の活用による有機エレクトロニクスにおける低コスト電極利用の実現


中野博貴(工学院電気電子系)、飯野裕明(准教授)
SSDM Best Student Award
2024 International Conference on Solid State Devices and Materials(SSDM 2024)
2025年9月16日
Control of dopant distribution in organic semiconductor thin films using fluidity of liquid crystallinity
有機エレクトロニクスでは、電極と半導体界面における接触抵抗がデバイス性能を大きく左右する重要な課題となっています。
特に、接触抵抗を低減するためには高価な電極材料が用いられることが多く、有機エレクトロニクスの利点である低コスト性が損なわれてしまいます。本研究では、液晶性有機半導体が有する流動性に着目し、液晶相において電圧を印加することでドーパント分子を電極近傍へ蓄積させる手法を提案しました。これにより、ドーパントを電極界面に局在化させた界面ドーピングを実現し、キャリア注入障壁の低減と接触抵抗の低減を可能にすることを示しました。
本手法では、ドーパント分子が電界に応答して自発的に電極近傍へ移動することで界面ドーピングが実現されるため、電極材料やデバイス構造に依存しない点で優れています。本成果は、低コスト電極を用いた高性能な有機電子デバイスの実現に貢献することが期待されます。