電気電子系 News
小鼓の革と胴の接触による振動モードに関する研究
2024年度は電気電子系105名の中から10名が、特定課題研究に関する優れた論文発表を行い、この賞を受賞しました。受賞者にインタビューです。
山下佳也さん(田原研究室)
小鼓は、革を張った二つの円形枠と砂時計型の胴を、調緒(しらべお)と呼ばれる麻紐で組み立てた膜鳴楽器であり、革を打つことで音を発します。調緒は打音の高さを調整する役割を持ち、握ることで革が胴に押し上げられ、革の張力が上昇して打音が高くなります。特に、小鼓には革を打った直後に調緒を緩めることで打音を連続的に下降させる奏法があり、これが小鼓の高い表現力の要因となっています。
膜鳴楽器において音高と膜張力は密接に関係しており、小鼓の音響特性を解明するには革の張力測定が不可欠です。しかし、既存の測定法では小鼓の動的な張力変化を捉えることが難しく、新たな測定手法が求められています。
本研究では、小鼓の革と胴の接触状態による革の張力、振動モードに着目し、接触圧力から革の張力を推定する新たな測定手法の検討に取り組みました。この方法により、小鼓の特徴である連続的な張力変化の測定が可能になると考えています。研究を進めることで、小鼓をはじめとする膜鳴楽器の製造や、物理モデル音源の開発などへの応用が期待されます。
この度、学士優秀学生賞を受賞できたことを大変光栄に思います。もともと音楽が好きで、その興味から始めた研究が評価されたことをとても嬉しく思います。研究室に配属されてからの一年間は、新しい環境で多くのことを学び、試行錯誤を重ねる日々でしたが、先生方や先輩方、同期の友人の支えがあったからこそ、この様な賞をいただくことができたのだと思います。
この受賞を励みに、修士課程でも探究心を持ち続け、さらなる研鑽を積んでまいります。