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冨田育義教授が平成27年度高分子学会賞(科学)を受賞

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2016.06.27

物質理工学院応用化学系の冨田育義教授が平成27年度高分子学会賞(科学)を受賞しました。

同賞は、公益社団法人高分子学会により、我が国の高分子科学および技術の進歩をはかるため、高分子科学、技術(工学、工業化技術を含む)に関する独創的かつ優れた業績を挙げた研究者に対し与えられる賞で、科学及び技術の2種の部門があります。

受賞となった研究題目

「精密高分子反応を基盤とする第14族~第16族元素ブロックをもつ未踏のπ共役高分子の開拓」

冨田育義教授(2016年5月26日の授賞式にて)

冨田育義教授
(2016年5月26日の授賞式にて)

今回の受賞は、冨田教授が展開してきた精密な高分子反応に基づく新合成手法により様々な元素ブロックを付与したπ共役高分子を構築し、それらの未踏の高分子材料が特異な光・電子特性をもつ優れた機能材料としての可能性を明らかにしてきた研究が高く評価されたものです。今回の受賞にあたり、冨田教授は次のようにコメントしています。

合成化学的手法に基づく基礎研究を評価して頂き、大変嬉しく感じております。多大なご支援をいただいた研究室スタッフ、卒業生、在校生、および学内外の共同研究者の皆様に心よりお礼申し上げます。

π共役高分子:
ポリアセチレンやポリチオフェンのように主鎖に不飽和結合に基づくπ電子系の広がりをもつ高分子のこと。電子受容体や電子供与体によるドーピング処理によって導電性高分子となるほか、トランジスタ機能、光電変換機能、発光特性、磁気特性などをもつ機能性高分子として注目されている。π共役高分子に元素ブロックを付与すると優れた光・電子特性の発現が期待されるが、既存の合成法ではその多くは手にすることができなかった。
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