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鈴木悠太准教授が執筆した学術書Reforming Lesson Study in Japan :Theories of Action for Schools as Learning Communitiesで、2022年度日本学校改善学会学術研究賞を受賞

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2023.02.20

音楽劇「赤毛のアン」終演直後にインタビューに応じてくれたゼミ生のみなさん

リベラルアーツ研究教育院の鈴木悠太准教授が、日本学校改善学会の「2022年度日本学校改善学会学術研究賞」を受賞しました。本賞は、日本の学校改革についての学術書Reforming Lesson Study in Japan :Theories of Action for Schools as Learning Communitiesが著しく優秀な学術著書であると評価されたことによるもので、その著者である鈴木准教授に授与されました。


受賞にあたっての鈴木悠太准教授のコメント

この度、私の第三の学術書の単著であり、ラウトリッジ社(Routledge)から公刊されたReforming Lesson Study in Japan: Theories of Action for Schools as Learning Communities(2022)に対しまして、日本学校改善学会より学術研究賞を賜りました。これまでに私の研究を支えて下さった皆さま、導いて下さった皆さまに心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
同書は、日本における「学びの共同体としての学校(School as Learning Community)」を掲げる学校改革を牽引した「パイロット・スクール」を対象に、「授業研究(lesson study)」の「改革(reforming)」を主題とする学校改革研究を著すものです。1990年代後半以降に、日本の「授業研究」がlesson studyと英訳されて世界規模での関心を集め、「授業研究」の「標準化(standardization)」が世界的に展開する一方で、同書は、同時期の日本において、それまでの「授業研究」の「定型」に抗する学校改革が、「学びの共同体としての学校」の理念を掲げ展開したことに注目し、そこで追求された「授業研究」の「改革」に迫りました。
同書は、私が学部生の頃からひたすらに学び続けて参りました全国各地の学校改革へのおよそ15年間にわたる「アクション・リサーチ(action research)」の経験に基づいています。それらの経験の一端を学術書として形にすることができたのは、私の第二の単著である『学校改革の理論―アメリカ教育学の追究―』(勁草書房、2022)の成果であることも付言しておきたいと思います。それはまさに「アクション・リサーチ」の理論研究の成果であり、その理論の発展が、日本の学校改革研究を生み出すことになったのです。
日本学校改善学会は、学校改善という新しい研究領域を開拓する学会であり、またアメリカ教育学会(American Educational Research Association)の研究の発展に強い関心を抱く重要な学会です。そうした気鋭の学会より学会賞を賜りましたこと誠に光栄に存じております。私自身もまた学校改革研究という旗を立て独自の研究領域を作り出す努力を重ねていきたいと存じます。


日本学校改善学会について

日本学校改善学会は、日本の学校を善くする方法を、実践研究の推進を通して学びあう会として、科学研究費補助金の共同研究から設立され、学校改善に関心を持つ研究者・実践者であれば、どなたでも参加できます。全国の大学・教育委員会・教育センターのみならず、教職大学院や校長会等の専門職団体との連携活動をする実践志向の学会として、有識者会議(国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議)の報告書においても取り上げられる等、今後の教員養成改革において重要な役割を果たすことが期待されています。
日本学校改善学会(J-SIRA:The Japan School Improvement Research Association)


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