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リベラルアーツ研究教育院の「横断科目」が東工大教育賞受賞

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2021.03.29

2021年3月2日、リベラルアーツ研究教育院(ILA )が2016年度より開講してきた「横断科目」が、令和元年度東工大教育賞・優秀賞を受賞しました。

左から、調麻佐志教授、川名晋史准教授、伊藤亜紗准教授、柳瀬博一教授、鈴木悠太准教授

左から、調麻佐志教授、川名晋史准教授、伊藤亜紗准教授、柳瀬博一教授、鈴木悠太准教授

同賞は、「教員の教育方法及び教育技術等の向上を図り、より優れた教育を推進するため、教育に関する事項について優れた業績を挙げたと認められる教員を表彰する」もので、今回は、令和元年(2019)度に横断科目に関わった川名晋史准教授、調麻佐志教授、柳瀬博一教授、伊藤亜紗准教授、鈴木悠太准教授の5人が受賞対象となりました。
横断科目は、2016年に始まり2019年に現在のスタイルへと整備された修士課程の教養科目プログラムです。ILAの教員と各学院の理工系の教員や学外の専門家が協働して「横断」的に授業を組み立てるのが最大の特徴で、5科目が設置されています。学生たちがグループワークなどに積極参加する双方向性の高い授業が実践され、理工系の専門分野の知見を掘り下げながら、一方で科学と技術の社会的な位置づけや歴史的意義などを学ぶことができる理系文系を総合した内容が評価されました。

梶 雅範 元教授(サンクト・ペテルブルクのメンデレーエフ像前、2005年)

梶 雅範 元教授(サンクト・ペテルブルクのメンデレーエフ像前、2005年)

横断科目のカリキュラムを主導する川名准教授は次のように語ります。
「修士向けの横断科目は、東工大生にとっては、教養教育の集大成として位置づけられます。社会に出て、自らの専門知識を生かしていくために、どんな問題意識を持てばいいのか。学生たちが『文系』と『理系』教員と混ざり合うことで、他にはないユニークな学びを実践できたと考えています」  横断科目の源流は、専門的な理工系の教育や研究を行う東工大が、長年教養教育を重視してきた伝統にあります。「2016年に亡くなられた、東工大出身で科学史を教えられていた梶雅範教授が主導して、東工大伝統の総合科目の精神を生かして理系教員と文系教員が協働する授業を実現したのが、現在の横断科目の始まりです」と調教授。

横断科目は、理系と文系、教員と学生の橋渡しだけでなく、より広範な東工大内の組織、そして外部の研究者や企業との連携を実現しています。伊藤准教授は「未来社会DESIGN機構や、CRESTでの共同研究、未来型スポーツ・健康科学研究推進体などの活動を軸にした授業もあり、理系文系を超えた異分野を連携した研究の成就や競争的資金の獲得につながるムーブメントを起こそうとしています」と説明しています。
横断科目は、各学院の理工系教員の専門的な知見とILA教員のプロデュース力が相乗効果を生んでいる事例です。ILAとしては横断科目のますますの充実を図っていく予定です。

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