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すばらしい研究者の紹介 #2

経済的な問題で博士進学を躊躇している学生はできるだけ助けたい - 浅田 雅洋教授 -

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2019.06.10

浅田雅洋先生、教授

浅田雅洋先生、教授

Q1: 平成30年度に本学トップクラスの間接経費獲得とのこと、学長からの表彰おめでとうございます。多くの研究費が必要になっていると思いますが、どのような研究をされているのでしょうか。

A : 電波と光の中間の周波数にテラヘルツ帯という領域があります。この領域は超高速無線通信や分光分析など実にいろいろな応用が期待されていますが、テラヘルツ波を発生する光源の研究が進んでいません。そこで、半導体でテラヘルツ波の光源を実現し、さらにいろいろな応用を展開しようという研究をしています。未開拓の周波数帯なので測定器や検出器さえも満足なものがなく、しかたなく自分で作ったりすることもありますが、特殊な材料も多いので、お金もかかってしまいます。

Q2: 全学で30人だけの受賞者です。先生は電気電子系のすばらしい研究者であると私は思いますが、今の気持ちはいかがでしょうか。

A : ありがとうございます。受賞者の4分の1は電気電子系の先生方であったと聞いています。すごい分野だと思いますが、そのような中に入れてもらえて光栄です。

Q3: 先生の研究は、将来、どのように世の中の役に立つのでしょうか。

A : いま研究しているのは、半導体によるコンパクトなテラヘルツ光源ですが、超高速無線通信、レーダー、あるいは、テラヘルツ波は多くの物質を透過するので食料品や材料の検査、医療応用、セキュリティ、などなど、いろいろなことに使われていくと思います。

Q4: 電気電子系に進もうと思ったのはいつ頃、どのようなきっかけですか?高校生、1年生に一言アドバイスを

A : パソコンすらない時代でしたが、中学のころから電子回路のおもちゃを作るのは好きだったので、そういう仕事にかかわりたいと思っていました。たぶん、漠然とでよいので、自分の好きなことを見つけて進めば、それが一番よいのではないでしょうか。時代の流行などもあって流されやすいこともあると思いますが、好きでなければ長続きしないと思います。

Q5: 大学院の修士課程への進学は9割を超えますが、博士課程は少ないです。博士課程進学を諦める大きな要因は、いつまでも親のすねをかじっているわけにはいかないと思いますし、授業料、生活費をアルバイトでまかなうのは厳しいです。学振のDC1などが合格すればいいですが、進路を決める時点ではどうなるかわからない状況です。このような状況で、いくつかの研究室は、博士課程の学生にお給金を出してくれるようです。先生はどのようにお考えでしょうか?

A : 私の研究室でも博士課程のお給金には配慮しています。私が学生のときはまだ学振の制度はなく奨学金に助けてもらいましたが、研究室のサポートがあれば大きな助けになりますので今そのようにしています。大学教員だけでなく、研究者になって世界中の研究仲間と一緒にやっていくには、博士の学位は必要です。自分も博士課程の期間に研究のやり方など多くの大切なことを学びましたので、博士課程は重要だと思っていますし、経済的な問題で進学を躊躇している学生はできるだけ助けたいと思っています。そう思っている先生方は多いと思います。

Q6: 現在の夢は?また、そのほかコメントお願いします。

A : とにかく今は、高性能の半導体テラヘルツ光源を作って世の中に浸透させられればと思っています。それは長くかかるかもしれません。その先でもしも時間があれば、テラヘルツ波の分野でもよいし、そうでなくてもよいですが、また基礎研究から始めて幅広い応用につながるような研究が見つかればいいなと思っています。トランジスタや集積回路の発明から通信、インターネット、5G、IoT、AIなど全部、電気電子系分野です。こんなふうに広がっていくもとになる研究や先につながるような研究をしてみたいです。


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