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平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「若手科学者賞」で岩﨑准教授が受賞

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2019.05.07

文部科学大臣表彰の「若手科学者賞」は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象としています。

このたび岩﨑准教授が「若手科学者賞」を下記業績により受賞しました。

若手科学者賞

岩﨑孝之 工学院 電気電子系 准教授

受賞業績:ワイドバンドギャップ半導体中の固体量子光源に関する研究

岩﨑准教授

岩﨑准教授

ワイドギャップ半導体中に取り込まれる不純物原子は、空孔(原子のない空の場所)と隣り合うことで発光を示す複合欠陥を形成します。ダイヤモンドは、大きなバンドギャップを有するワイドギャップ半導体であり、様々な複合欠陥を形成することができます。単一光子を放出する複合欠陥は量子光源として機能し、優れた光学特性およびスピン特性を有する光源は将来の量子ネットワークへの応用が期待されています。しかしながら、これまで優れた光学特性とスピン特性を両立する量子光源は見出されていませんでした。本研究では、ダイヤモンド中にこれまで導入されていなかった元素であるゲルマニウムおよびスズに注目することで新しい量子光源を創出しました。特に、スズと空孔からなるスズ-空孔センターは高い発光強度を示し、加えて安定した発光とケルビン温度領域において長いスピンコヒーレンス時間が期待できることから、これまでの量子光源の問題を解決できる可能性を有しています。

本研究の成果は、国内外の多くの共同研究者の方々との協力のもと得られたものです。この場をお借りして心より感謝申し上げます。今後、さらに研究を発展させるために尽力していきます。


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