電気電子系 News
人に優しい機械を実現するヒューマン嗅覚インタフェース
電気電子系では、最先端の研究施設と各分野で活躍中の教員の直接指導により、学生でも世界に誇れる研究成果を出し、自分自身で発表することができます。電気電子系には、大きく分けると「回路」「波動・光および通信」「デバイス」「材料・物性」「電力・エネルギー」の5つのグループがあります。各教員はいずれかのグループに所属しており、研究室単位での研究が行われています。
研究室紹介シリーズでは、ひとつの研究室にスポットを当てて研究テーマや研究成果を紹介。今回は、人に優しい機械を実現するヒューマン嗅覚インタフェースについて研究する、中本研究室です。
材料・物性グループ
情報通信コース(主担当)・電気電子コース(副担当)
研究室:すずかけ台キャンパス・R2-516
教授 中本高道
研究分野 | センサ、電子計測、組み込みシステム、ヒューマンインタフェース |
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キーワード | 匂いセンサ、嗅覚ディスプレイ、感性情報センシング、バイオセンサ、嗅覚IoT |
中本研究室では、感性情報のセンシング、情報処理、感性情報を再現するヒューマンインターフェースを目指し、その中でも嗅覚に注目して研究を行っています。視覚情報の場合ビデオカメラでキャプチャしてテレビ画面で情報再現を行うように、匂いセンサや嗅覚ディスプレイで嗅覚情報のセンシング、記録、再現を実現することを目指します。また、香る料理ゲーム等の嗅覚を利用したマルチメディアコンテンツも研究し、その実演も多く行います。さらに匂いバイオセンサやセンサ情報処理システム・アルゴリズムの研究も行っています。
多数のセンサの応答パターンをパターン認識することにより、匂いの種類を識別する。センサ素子としては水晶振動子センサを多く用いるが、近年は嗅覚受容体を発現させた細胞をセンサ素子として用いる研究も行っている。嗅覚受容体を用いることにより、生物に近い性能を持つセンサを実現できる可能性がある。
多成分の香りを任意の比率で調合させることにより多様な香りを提示可能。ゲーム、ディジタルサイネージ用のコンテンツを作成し、国内だけでなく海外でもリサーチデモを行う。嗅覚VRはバーチャルリアリティ分野でも注目されている。テレビ・新聞取材も多い。
小型匂いセンシングシステムに組み込むセンサ情報処理回路(ディジタル回路)の設計・試作。計測回路、周波数解析等を行う前処理回路、パターン認識・学習を行う機械学習回路を設計し、ASICやFPGAに実装する。回路の全体制御にはCPUコアも使用。
電気電子系の全研究室を紹介したパンフレットは広報誌ページでご覧いただけます。
教授 中本高道
E-mail : nakamoto@nt.pi.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5014
※この内容は2016年3月発行の電気電子系パンフレットによります。最新の研究内容については各研究室にお問合せください。