生命理工学系 News

新技術開発の心構えと機密情報管理

令和元年度第3回(通算第76回)蔵前ゼミ印象記

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2019.08.06

2019年6月28日、すずかけ台キャンパスJ221講義室、及び大岡山S223講義室(遠隔講義室)にて、

令和元年度第3回蔵前ゼミ(通算第76回)が開催されました。

蔵前ゼミは同窓生による学生・教職員のための講演会です。

日本社会や経済をリードしている先輩が、これから社会に出る大学院生に熱いメッセージを送ります。

卒業後の進路は?実社会が期待する技術者像は?卒業後成功する技術者・研究者とは?など、就職活動(就活)とその後の人生の糧になります。

講師:青柳 彰彦先生(1985 生産機械)

(株)HGST ジャパン ワールドワイド プラットフォーム開発部 部長

講師の青柳 彰彦先生

講師の青柳 彰彦先生

当日の印象記を、博物館の広瀬茂久特命教授が綴りました。その一部をご紹介します。

  青柳さんは入社後、最初のプロジェクトを成功させ社内表彰もされたが、2つ目のプロジェクトは完全に失敗で、地獄に落ちた。そこから20 年かけて誰も成功していない技術開発に挑み、ついに理想とされていたヘリウム密封型HDD(ハードディスク、hard disk drive、磁気記憶装置)を完成させた。空気をヘリウム(分子量が小さい)に置き換えると流体起因振動が軽減しHDD(毎分 約7,200回転)の性能が飛躍的に向上することは知られていたが、実用化の目途は立っていなかった。

  至難の業と思われていただけに、なかなか結果は出ず、「いつまで遊んでいるの?真面目に仕事しているの?」という辛い雰囲気に堪え、ついにヘリウムの溶接封入に成功したのだ。この新型の大容量HDD のお陰で私たちはインターネット経由のクラウドサービスを存分に利用でき、スマートフォンで写真を撮りまくってもメモリー容量の心配をする必要がない。

  最近のビッグニュースといえば、ブラックホールの可視化だろう。これも青柳さんたちのヘリウム密封型HDD があったればこその偉業だ。2 兆円規模の「東芝ディジタル」の売却劇に、 しばらく前までは弱小企業だったWD(Western Digital)社が口を挟めたのも、青柳さんたちのHDD で荒稼ぎした豊富な資金があったからだ。

(1)自分の製品を世の中に出したいという強い思い、(2)誰も成功していないが 理にかなった課題ならば、逃げずにトライする挑戦心(簡単にできなくて当たり前ゆえ失敗を恐れる必要はない)、及び(3)人に対して真摯に接する姿勢があれば、「普通の人にも、大きな仕事をするチャンスは必ず巡ってきます」という青柳さんの言葉に、謙遜はあるにしても、励まされた。

印象記のつづきは以下のPDFよりご覧ください。

講演中の青柳さん〔新技術開発の心構えと機密情報管理〕

講演中の青柳さん〔新技術開発の心構えと機密情報管理〕

会場風景(すずかけ台、J221講義室)

会場風景(すずかけ台、J221講義室)

会場風景(大岡山、S223講義室)

会場風景(大岡山、S223講義室)

パネルDiscussion 「誰も成功したことがない開発を頼まれたら?」

パネルDiscussion

交流会の様子(すずかけホール3F、ラウンジ)

交流会の様子(すずかけホール3F、ラウンジ)

交流会の様子

交流会の様子

交流会(元上司の三竿郁夫さんも駆けつけてくれた)

交流会(元上司の三竿郁夫さんも駆けつけてくれた)
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