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廣川・戸村研究室の中山 弦さん(電気電子系D3)が電子情報通信学会 アンテナ・伝播研究会 若手奨励賞を受賞

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2026.06.29

廣川・戸村研究室の中山弦さん(電気電子系 D3)が電子情報通信学会 アンテナ・伝播研究会 2025年度下半期奨励賞・若手奨励賞を受賞しました。

左から2番目が中山弦さん

左から2番目が中山弦さん

 受賞概要

受賞者:
中山弦(電気電子系D3)
賞:
若手奨励賞
学会名:
電子情報通信学会 アンテナ・伝播研究会
受賞日:
2026年6月11日
論文題目:
ガウシアンビーム位相分布を入射する機械的ビーム走査トランスミットアレーアンテナの設計
低姿勢な機械的ビーム走査トランスミットアレー用一次放射器のラジアルラインカールアレーアンテナの設計

 受賞者インタビュー

  • この賞はどのような賞なのですか?

    電子情報通信学会 アンテナ・伝播研究専門委員会(AP研)が、アンテナ・伝搬分野に関する優れた研究発表を行った若手研究者を表彰する賞です。若手奨励賞は、AP研が主催する研究会等で自らの研究成果を発表した若手登壇者を対象としています。

  • この研究はどんな内容で、どのように世の中の役に立つことが期待できるのでしょうか?

    本研究では、トランスミットアレーアンテナと呼ばれるレンズを平面化したアンテナを用いて、一次放射器を機械的に並進することで電波の放射方向を変えるビーム走査アンテナの設計に取り組みました。従来の一次放射器並進型のトランスミットアレービーム走査システムでは、一次放射器を並進した際に開口面上の位相分布が理想的な平面波からずれ、広い角度範囲で高利得を保つことが難しいという課題がありました。本研究では、一次放射器を移動させた際に、あらゆるビーム走査角度に適した位相分布が常に得られる入射波条件を理論的に導出し、ガウシアンビームが入射波条件を満たす解の一つであることを示しました。さらに、その条件を満たすアンテナ構成を設計・評価し、広角かつ連続的なビーム走査が可能であることを示しました。

    また、ガウシアンビームを放射する平面アンテナを設計し、それをトランスミットアレーアンテナの直下で並進することによって、広角かつ連続的なビーム走査が低姿勢なシステムで実現できることを、電磁界解析によって示しました。ラジアルライン導波路にカール型放射素子を配した構造により、ガウシアンビームを精度良く生成しました。

    このようなアンテナ技術は、衛星通信、移動体通信、無線バックホール、無線電力伝送など、電波を特定の方向へ効率よく送受信する必要がある様々なシステムへの応用が期待されます。特に、電子的な移相器を多数用いるフェーズドアレーアンテナに比べて、構成を簡素化しやすい可能性があるため、高利得・広角走査・低コストを両立するアンテナシステムの実現に貢献できると考えています。

  • 受賞の感想は?

    このたびは、AP研 若手奨励賞を受賞させていただき、大変光栄に思います。日頃からご指導いただいている廣川先生,戸村先生をはじめ、研究室の研究員,事務員、学生の皆様に深く感謝します。
    今回の受賞は、自分の研究内容について強く後押ししていただいたように感じており、大きな励みになりました。今後も、実用的な無線システムにつながる研究成果を出せるよう努力していきたいです

  • 電気電子コースに進んだきっかけは?

    電気電子コースを選んだ理由の一つは、自分で考えたものが形になり、測定結果として確認できる喜びがあることです。また、世の中の課題やニーズから研究テーマを見つけやすい分野であることも、電気電子コースの魅力です。

  • どういう時に研究が楽しいと感じますか?

    新しいコンセプトや構造のアンテナを考え、それが本当に有効なのかを理論や解析、測定・評価で確かめていく一連のプロセスに、ワクワクしています。うまくいかないことも多いですが、試行錯誤を重ねながら良い結果に近づいていく過程が楽しいです。

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