電気電子系 News
萩原研究室の鈴木温也さん(M2)が2024年度パワーアカデミー研究助成「萌芽研究」博士課程学生枠に採択されました。
萩原研究室の鈴木温也さん(M2)
次世代電力系統に貢献するSDBC変換器を用いた直流/三相変換器の開発
カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギーの普及に伴うインバータ電源の増加により、電力系統の不安定化が懸念されています。モジュラーマルチレベル変換機の一種であるSDBC(Single-Delta-Bridge-Cell)変換器は、小型かつ大容量化が可能な回路構成を有し、さらに系統の無効電力補償に優れた特性を持ちます。本研究では、このSDBC変換器に単相変換器を連結した直流/三相変換器を提案し、電力系統の電圧および周波数の安定化機能の向上や、蓄電池システムへの適応性の強化を目指します。これにより、次世代の電力変換技術の発展に貢献します。
このたび、パワーアカデミー研究助成に採択していただき、大変うれしく思います。自身で研究費を獲得したことで、学会への参加や研究機材の購入、論文執筆など、挑戦の幅が大きく広がったことを何よりもうれしく感じています。また、パワーアカデミーは電力業界において重要な役割を担う団体であり、そのような専門家の方々に自身の研究計画を認めていただけたことを光栄に思います。今後は、この研究助成を活用し、電力変換器の研究をさらに発展させていきたいと考えています。
パワーアカデミーは、産学連携によって電気工学分野の研究や教育を全国的に支援し、その発展に寄与することを目的とした団体です。 この団体は、電力会社やメーカー、関連業界団体など16社と3つの法人で構成されています。 具体的な取り組みとして、将来ビジョンや戦略の策定、研究マップの構築、産学共同研究の促進、教育の支援、そして電気工学の魅力や重要性を社会にアピールする活動を行っています。 また、電気工学の基礎知識や全国の大学・研究室の紹介など、電気工学に関する情報を広く提供しています。