生命理工学系 News

生命理工学院と協和キリン(株)、ネイバーフッドプロジェクト進展中!~新たな産学連携の形により画期的な医薬品創製と人材育成を目指す~

アカデミア/企業ネイバーフッドプロジェクト

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2024.10.24

2023年4月に、東京工業大学生命理工学院と協和キリン(株)とのあいだで、創薬技術に関する共同研究と組織的連携のための契約を締結しました。本契約においては、生命理工学院が有する卓越した技術シーズと協和キリン独自のTechnology-driven創薬の融合により、日本発の画期的な医薬品創製を実現することを目的としています。(2023年4月27日生命理工学系 News)直線距離でわずか5.8kmに近接する産と学が、最先端のライフサイエンスとテクノロジーを共有し、創薬を中心とした生命科学分野における高頻度な議論と情報交換を行うことで、創薬エコシステムの構築を目指しています。

10月1日、新たに東京科学大学が誕生しましたが、本連携施策「アカデミア/企業ネイバーフッドプロジェクト」についても引き続き継続して発展させてゆきます。既に昨年度より包括共同研究契約に基づき、萌芽的な基礎研究支援を通じて、将来の大きな研究テーマ構築の第一歩を開始しており、本年度も研究アイデア提案や、研究に関するNeeds&Wantsの共有を双方から行い、さらなる協業の芽を育てつつあります。また人材交流の一環として、生命理工学院の門之園 哲哉准教授が、クロスアポイントメント制度[用語1]を活用した新たなイノベーション創出活動の実施に至っているほか、双方の交流イベントも活発に行われており、新たなイノベーション創出への期待が高まっています。

門之園准教授は、生命理工学院の教員としての研究および教育活動を行いながら、協和キリン(株)に主任研究員として在籍し、すずかけ台キャンパスに隣接する東京都町田市にある同社東京リサーチパークで企業研究業務に従事しています。

生命理工学院においては、大学職員が製薬業界のニーズに対応した研究テーマや課題に取り組むことで、製薬企業の実務経験や実用的アプローチを学び、効率的な研究開発を進めることで、実用化を見据えた研究能力の向上が期待できます。

  • 門之園先生のコメント

このたび、大学と製薬企業の両方で研究に取り組む貴重な機会をいただきましたことを、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。大学では、革新的なバイオ医薬デザイン技術の開発に向け、学生やスタッフと共に基礎研究を進めています。本プロジェクトでは、これらの技術を製薬企業の創薬プロセスに有効活用していただくことを目指しています。同時に、製薬企業での研究を通じて業界のニーズを把握し、その理解を大学での研究テーマに反映させることも重要な目標です。大学の知識と製薬業界の実践的経験を融合させることで、革新的な成果を生み出し、実用化に向けた研究開発を加速させていきます。引き続きご注目をいただければ幸いです。

協和キリン(株)においては、門之園准教授が有するバイオ医薬品のデザイン技術における高い専門性と、協和キリンの高い創薬テクノロジーとの融合により、画期的な医薬品を継続的に創出することを目指します。

また、2023年4月の連携開始以来、すずかけ台キャンパスと協和キリン(株)東京リサーチパークという近接した地の利を活かして、ライフサイエンスとテクノロジーに注力する両者が密に連携する機会(双方の研究紹介、相互交流セミナー、研究や働き方についてのワークショップ等)を継続的に開催しています。これらの取り組みを通じて、アカデミア研究者と企業研究員の異文化交流による新たなアイデアへの着想や、それぞれの成長機会につなげています。

今回の東京科学大学への移行にあたり、本ネイバーフッドプロジェクトについて、梶原将生命理工学院長は、

「本プロジェクトでは、創薬をはじめとした様々な生命理工学分野についての産学での高頻度な議論や情報交換により、探索的研究、受託研究、共同研究、教員クロスアポイントによる企業研究等が次々と生まれてきています。特に、本学院教員の産業界での実務経験が新たなイノベーションをもたらし、将来は産から学への一方向だけでなく、産学間の相互人材流動がイノベーションのデフォルトとなることを期待しています。今年10月より東京科学大学という新たなアカデミアとして医療系を含めた生命理工学分野が強化されたのを契機に、産業界との結びつきの多様化をはかり、更に発展させてゆきたい。」

と意気込みを述べています。

  • 用語説明

[用語1] クロスアポイントメント制度:経済産業省および文部科学省が設けた制度で、研究者等が大学、公的研究機関、企業の中で、二つ以上の機関に雇用されつつ、一定のエフォート管理の下で、それぞれの機関における役割に応じて研究・開発及び教育に従事することが可能になります。研究者等の人材が組織の壁を越えて活躍することを通じて、技術の橋渡し機能が強化されることが期待されています。

協和キリン株式会社について

協和キリンは、イノベーションへの情熱と多様な個性が輝くチームの力で、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値の継続的な創出を実現すること目指しています。協和キリンの事業について、詳しくは以下のサイトでご覧ください。

所在地 : 〒100-0004 東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ
設立日 : 1949年7月1日
代表者 : 代表取締役社長 宮本 昌志
URL :

https://www.kyowakirin.co.jp別窓

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