生命理工学系 News
平成29年度第4回(通算第65回)蔵前ゼミ印象記
2017年7月21日、すずかけ台キャンパスJ221講義室にて、平成29年度第4回蔵前ゼミ(通算第65回)が開催されました。
蔵前ゼミは「企業社会論」(400番台科目)の一部として開催される同窓生による講義です。
日本社会や経済をリードしている先輩が、これから社会に出る大学院生に熱いメッセージを送ります。
卒業後の進路は?実社会が期待する技術者像は?卒業後成功する技術者・研究者とは?など、就職活動(就活)とその後の人生の糧になります。
当日の印象記を、博物館の広瀬茂久特命教授が綴りました。その一部をご紹介します。
創業間もない頃は、まさしく“死の谷”をさまよった。「労働生産性が低い飲食業界の人たちをつなぎ、幸せにしていきたい」という思いで、藤代さんたちは、ITを活用した飲食店の出店から閉店までをワンストップで支援するWebサイト“飲食店.COM”を立ち上げたが、最初の一年間は顧客に「お金をください」と言えるレベルに到達できず、創業仲間3人のうちの一人(従弟)に別の会社に就職してもらったほど苦しかったそうだ。さらに追い打ちをかけるようにサーバーまでがダウンしてしまった。この苦しい状況で藤代さんたちを奮い立たせたのは、一本の電話だった。サーバーがダウンしWebサイトが停止した時に、お客さんから「このサービスがないと困る」という声が寄せられたのだ。世の中にない新しいサービスを提供するという初心を思い出させてくれると同時に、誰も成し遂げていないことに挑戦することの重要さに改めて気づかされた。
飲食店を出す立場で藤代さんたち((株)シンクロ・フード)のWebサービスを見てみるとその便利さがよく分かる。従来のやり方では、先ず不動産屋を訪ねて出店に適した物件を探し、次に内装業者を見つけ、さらに厨房備品を購入し、食材仕入れ先を選定し、求人もしなければならない。開店にこぎつけた後も、集客・販促・会計・勤怠管理などが待っている。これらを一気通貫で支援してくれるWebサイトがあれば飛びつきたくなるだろう。化学を専攻した藤代さんが、どのようにして“飲食店.COM”を主力とするベンチャーに辿り着いたのかを見てみよう。
印象記のつづきは以下のPDFよりご覧ください。