生命理工学系 News
平成29年度第1回(通算第62回)蔵前ゼミ印象記
2017年4月28日、すずかけ台キャンパスJ221講義室にて、平成29年度第1回蔵前ゼミ(通算第62回)が開催されました。
蔵前ゼミは「企業社会論」(400番台科目)の一部として開催される同窓生による講義です。
日本社会や経済をリードしている先輩が、これから社会に出る大学院生に熱いメッセージを送ります。
卒業後の進路は?実社会が期待する技術者像は?卒業後成功する技術者・研究者とは?など、就職活動(就活)とその後の人生の糧になります。
当日の印象記を、博物館の広瀬茂久特命教授が綴りました。その一部をご紹介します。
技術系の最高峰の一つである市村賞をもらった時のいきさつが印象的だった。多人数からなるチームで仕事をした場合は、栄誉は代表であるボスに集中するのが普通だが、上司から「理研は高橋さんの名前で応募してみなさい。きみが頑張ったのだから」と言って貰えたのだ。高橋さんたちが何を成し遂げたかを正確に理解するには物理化学の専門知識が必要だが、大まかに言えば、原子核から微弱な情報を引き出すための世界最高の技術を開発したのだ。
「原子核から情報を取り出す」と書くと、難しそうで、ここから先は読んでもらえそうにないが、磁石を使えばよいと分かれば抵抗感は減るだろう。しかも、その情報は(1)分子の構造を決定し薬の開発に役立てたり、(2)MRI(Magnetic Resonance Imaging)画像としてがんや脳梗塞の診断に用いられたりと私たちには馴染みの情報となれば、原理を知りたくなる。私も読者の皆さんの期待に応えるべく、連休返上で高橋さんの話を反芻しながら専門書と格闘した。
印象記のつづきは以下のPDFよりご覧ください。