リベラルアーツ研究教育院 News

異分野の出会いが生む学び

~蔵前立志セミナーで学生が意見交換、統合後1年の学生交流と医工連携~

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2025.12.26

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2025年12月12日、東京科学大学リベラルアーツ研究教育院(ILA)は一般社団法人 蔵前工業会と共催で「蔵前立志セミナー」を開催しました。本セミナーにはILAの駒田陽子教授が登壇し、パネルディスカッションのファシリテーターを務めました。

蔵前立志セミナーは、本学の在学生と卒業生が知的刺激に富んだ交流のできる場として企画された、蔵前工業会東京支部(東京科学大学理工学系 同窓会組織)とILAの共催の課外セミナーです。今回は特別回として、大学統合を経験した世代と未経験の世代の代表として学部生4名と大学院生2名が登壇し、それぞれの立場から見える“いま”と“これから”を語ってもらいました。


医工連携の可能性を探る ― 研究から学生交流まで

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基調講演を行った東京科学大学の副理事・副学長で医療イノベーション機構の藤田浩二教授(左)

冒頭では、東京科学大学副理事・副学長で医療イノベーション機構の藤田浩二教授が基調講演「医工連携を通じた社会への貢献」を実施。医療と工学の連携による最先端技術の取り組みが紹介されました。

続くパネルディスカッションでは、旧大学統合後約1年を経た現在の学生交流について、学部生4名・大学院生2名が自身の体験を報告しました。特に新1年生による「立志プロジェクト」での理工系と医歯学系が一緒のクラスの中で行われる少人数制のグループディスカッションは、専門性の壁を越えた刺激的な学びとして評価される一方で、継続的な交流機会の不足という課題も挙がりました。

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パネルディスカッションのファシリテーターを務めたILAの駒田陽子教授(左)

「立志プロジェクト」について
学士課程1年目の学生向けの必修科目で、講義と30人以下の少人数クラスでの演習を交互に実施して行います。さまざまな分野において第一線で活躍する方々による講義の実施後は、クラス内で4~5名のグループに分かれ仲間とのコミュニケーションを通じて自分の問いを練り上げていくことを繰り返します。

第1クオーターの月曜日は「大岡山Day」として、医歯学系と理工学系、すべての新入生が大岡山キャンパスに集まり、「立志プロジェクト」を受講します。

また、学生主体の活動として、医歯学系学生のボランティアグループが工大祭での模擬店出店により小児がん支援団体への寄付を行うなど、医工連携の実践例も紹介されました。大学院生からは、医療現場での動線分析やMRI荷重負荷装置開発といった具体的な研究成果が報告され、統合による研究の広がりと質の向上が共有されました。

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セミナーの最後には、継続的な交流機会の創出や学生コミュニティーの強化、合同イベントの推進など、今後の改善点と取り組みが提案されました。

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