リベラルアーツ研究教育院 News

「蔵前立志セミナー」が令和2年度東工大教育賞優秀賞を受賞

  • RSS

2022.03.03

東京工業大学リベラルアーツ研究教育院(ILA)の「蔵前工業会と協同で企画・運営する蔵前立志セミナーの実施実績」に対して、令和2年度東工大教育賞優秀賞が贈られました。2021年12月10日、東工大蔵前会館くらまえホールにおいて授賞式が行われ、代表するILA室田真男教授、中野民夫教授、谷岡健彦教授の中から室田教授が式に臨みました。


レクチャー登壇者(古関義幸氏)に質問する学生

レクチャー登壇者(古関義幸氏)に質問する学生

小グループで語り合う学生と卒業生(登壇者:木岡護氏も共に)

小グループで語り合う学生と卒業生(登壇者:木岡護氏も共に)

蔵前立志セミナーは、本学の在学生と卒業生が知的刺激に富んだ交流のできる場として企画された、蔵前工業会東京支部(東工大同窓会組織)とILAの共催の課外セミナーです。起業家や大規模海外プロジェクトの責任者など、さまざまな分野で活躍した本学卒業生によるレクチャーの後、参加者全員が小グループに分かれてレクチャーについての議論を深め合うという形で、2017年から年4回のペースで開催されています。2021年までの合計18回の開催で2300名を超える在校生・卒業生・教職員が参加しました。

このセミナーは、2009年〜2016年まで31回にわたって蔵前工業会東京支部にて行われていた「蔵前ゼミ」に端を発します。「蔵前ゼミ」は卒業生からの講話の後、卒業生と在校生の交流の時間を持つという形で行われていましたが、ここに、I L Aからの提案で、学部1年生の必修科目「東工大立志プロジェクト」との連動を意識し、少人数グループでの話し合いを加えた「蔵前立志セミナー」が始まりました。

毎回の登壇者は1名から数名で、サクセスストーリーとしてではなく、「意志」「意図」を持って何かを実現した、もしくは実現しようとしている、そのプロセスを語れる卒業生や、学生がロールモデルとして関心を持てる卒業生が選ばれました。また、4、5名ずつの小グループは所属や立場が異なるメンバーが配置される工夫をし、段ボール製の対話促進ツール「えんたくん」を活用したことで、活発な会話が集中的に交わされました。さらに、セミナー後の、参加者が親睦を深めつつ情報交換出来る場では、インフォーマルな質問や卒業生ならではの率直な意見が出るため、新たな交流が次々と生まれ、全体がさらに有益なものになっています。2020年度からはZoom開催となっていますが、工夫を重ねながら開催を続けています。


室田 真男 教授のメッセージ

蔵前工業会とリベラルアーツ研究教育院が協力して実施してきた学生向けセミナーが,教育賞という形で評価され,とても嬉しく思います。蔵前立志セミナーでは,本学の卒業生が,どのような想いや志をもって仕事をしているのかという生きざまを話して下さっています。毎回様々なストーリーが一人称で語られ,頭にというよりは心に深く届いてきます。そして,受けた想いを世代を超えた人達と対話することにより,その深さに広がりがもたらされます。講師や参加者の方々の協力により,通常の授業やセミナーとは異なる視点が得られるセミナーになっています。2020年度からはZoom開催となり参加者間の対話はできていませんが,講演後に講師とインフォーマルに話す機会を設けるなど,良さを継続していく取り組みをしています。


金島 正治 さん(蔵前工業会東京支部長)のメッセージ

今回の受賞は、I L Aのリベラルアーツ教育の先端性と実効性や、先生方の熱意が評価された結果だと思います。また、蔵前工業会東京支部が協力させていただいたことに誇りを感じています。
蔵前立志セミナーは、蔵前工業会で行っている学生の就職を手助けする催しの一環でもありますが、それにとどまらない拡がりのある催しとして開催しています。社会人との接点を持つことで、授業や研究以外の別の視点を学生に身につけてもらい、人生には「道」がたくさんあることを知ってもらいたいと思っています。
組織を作り替えて人の橋渡しをすることには困難が伴いますが、この会を通して、専門の異なる人、立場の異なる人の、「考え方の橋渡し」が出来ると期待し、今後も新たな取り組みをしていきたいと思います。(談)


今までの開催内容は、蔵前工業会東京支部案内蔵前立志セミナーのページに掲載されています。また、蔵前工業会正式会員・学生会員は録画記録を視聴することもできます。



  • RSS

ページのトップへ

CLOSE

※ 東工大の教育に関連するWebサイトの構成です。

CLOSE