リベラルアーツ研究教育院 News

国際共修スタイルで学び合う。多文化で「防災」を考える共助ワークショップを開催

  • RSS

2025.11.28

image

リベラルアーツ研究教育院(以下、ILA)は、目黒区防災課からの協力を得て、留学生と日本人が交流を通じて共に学ぶ国際共修型の「防災ワークショップ」を開催しました。本ワークショップは、ILAの「立志プロジェクト」で得られた知見を基に、多様な文化的背景を持つ参加者が英語と日本語を併用しながら防災知識の不足を補い、災害時の「自助」「共助」「公助」について深く学び合うのが目的です。

本ワークショップの開始に先立ち、企画・運営を担当したILAの赤羽早苗准教授は、「ここは間違いを歓迎する安全な学びの場です。積極的な参加と体験談の共有をご無理のない範囲で行ってください」と挨拶しました。会場には飲み物やお菓子などが並び、リラックスした雰囲気の中でなごやかにプログラムが始まりました。


image

日本語と英語でワークショップを進行したILAの赤沢早苗准教授(左下)。
参加者は飲み物のほか、ハラル認証のお菓子なども楽しみました(右下)

最悪の被害を想定し、在宅避難の重要性から備蓄について学ぶ


image

プログラムは参加者同士の自己紹介から始まり、防災講義や対話型グループワーク、そして非常食試食という構成で進行しました。

防災に関する講義では、大岡山キャンパスが所在する目黒区役所から防災担当の方が登壇し、赤羽先生の逐次通訳によって日本語と英語による詳細な講義が行われました。そして、“夕方・乾燥・強風”という最悪の条件で都心南部直下地震(M7.3)が発生した場合の被害想定と対策が共有され、参加者たちは火災とライフラインが停止された場合のリアルな被害について詳しく学びました。

さらに、災害による被害の軽減には「自助」「共助」「公助」の3本柱による連携が重要で、特に目黒区は4分の1以上の地域で断水の発生し、飲料、トイレ、衛生面に重大な影響が出ると想定されているため、「公助」の限界(例:救急車は区内4台のみ)を前提とした「自助」対策が必要であるとして、在宅避難が推奨されています。そこで、最低3日・目標7日分の備蓄(水・食料・簡易トイレ)やラジオの準備など、在宅での安全確保や備蓄について詳しく紹介がありました。

また、地域・近隣での助け合い、地域の訓練・ワークショップへの参加、避難所運営への協力といった「共助」や、行政・警察・消防の対応、街頭消火器(約4,500本)の設置、防災行政無線、公式アプリ等での情報発信、避難所(区内37カ所)の運営といった「公助」の詳細についての説明があり、参加者は熱心にメモを取る姿が見られました。


image

グループワークで災害状況に際した具体的な備え考え、異文化での「共助」を形成


image

グループワークでは、災害の状況に合った「自助」「共助」「公助」についての行動を考える課題に取り組みました。参加者が母国での経験も交えながら、多言語環境で活発に意見交換を行い、多文化・多言語環境であっても、英語・日本語を併用しながら相互理解を深めて災害時に不可欠な「共助」に通じるつながりの形成に取り組み、それぞれまとめたアイディアを共有しました。


image

最後に非常食として備蓄に適しているアルファ米やおかゆ、クッキー(ハラール対応品を含む)などを試食する機会を通して、参加者は備蓄の「楽しさ」と「実用性」を両立させる重要性を確認し、盛況のうちにワークショップを終了しました。


image

ハイキングや登山などの行動食にも適しているという備蓄食を試食する参加者たち

本ワークショップの参加者からは「I have learnt how to use equipment to communicate and get information as well as what to do as a foreigner. (日本語訳:外国人として、どのように行動すべきかだけでなく、情報を得たりコミュニケーションを取ったりするためのツールの使い方も学びました)」、「グループワークで、外出中に災害した時のことを充分に想定出来ていないことがわかった」、「講義形式とか授業など堅苦しい感じの場でしか学んでこなかったので、こういったワークショップ形式だとすごく積極的に考えられるなと感じた」、「完璧な英語じゃなくても聞き取ろうとしてくれるし、完璧な日本語じゃなくても自分が聞き取ろうとできる、そんな優しい空間がとてもよかったです」といった感想が寄せられました。

  • RSS

ページのトップへ

CLOSE

※ 東工大の教育に関連するWebサイトの構成です。

CLOSE