生命理工学系 News
令和8年度第4回(通算第119回)蔵前ゼミ印象記
2026年7月10日、Zoom による遠隔講義にて、令和8年度第4回蔵前ゼミ(通算第119回)が開催されました。
蔵前ゼミは同窓生による学生・教職員のための講演会です。日本社会や経済をリードしている先輩が、これから社会に出る大学院生に熱いメッセージを送ります。卒業後の進路は?実社会が期待する技術者像は?
卒業後成功する技術者・研究者とは?など、就職活動(就活)とその後の人生の糧になります。
2005 東京工業大学 工学部 機械宇宙学科 卒業
2008 東京工業大学 大学院理工学研究科 機械宇宙システム専攻 修士課程修了
2013 University of California、 Berkeley、 Haas School of Business、 MBA
講師の藤原 謙 先生(UMITRON(株))
当日の講演概要の一部をご紹介します。
(今回は従来の「印象記形式」ではなく、少し淡白で短い「講演概要」です。)
2026年度 第4回目の蔵前ゼミでは、本学卒業生であり、JAXA(宇宙航空研究開発機構)、大手総合商社を経て、現在水産養殖向けITスタートアップ「UMITRON(ウミトロン)」を創業・経営する藤原 謙氏を講師にお迎えした。
宇宙工学という先端専門分野のエンジニアから、ビジネススクール(UC Berkeley MBA)への留学、総合商社での投資・事業開発経験を経て、一次産業である水産養殖のIT化へと進出した異色のキャリア軌跡に基づき、高度な専門性を持つ若手が陥りがちな「専門性の罠」の乗り越え方や、未知の領域でイノベーションを起こすための思考法について、お話し頂いた。
講演概要の続きは以下のPDFよりご覧ください。
「2026年度1Q2Q 蔵前ゼミを終えるにあたり」中島 肇(1977化工)蔵前工業会神奈川県支部長
藤原さん、そして学生の皆さん、お疲れ様でした。
今期は4回にわたり、それぞれ異なる分野でご活躍されている講師の皆様をお招きし、研究開発や事業創出、企業経営にまつわる大変貴重なお話を伺うことができました。ご多忙の中、ご協力いただいた講師の方々に心より御礼申し上げます。また、最後まで熱心に受講してくださった学生の皆さんにも感謝いたします。一連の講演を通じて、専門知識はもちろんのこと、仕事に向き合う姿勢や挑戦することの大切さを感じ取っていただけたのではないでしょうか。
「蔵前ゼミ」は、卒業生が後輩である皆さんに自身の経験や強い思いを伝え、皆さんがそれを将来に活かしていくという、同窓会ならではの誠に貴重な取り組みです。本日の学びや気づきを、今後の研究や進路選び、そして将来社会に出て活躍される際の糧としていただければ幸いです。
第1回目の開講の挨拶でもお話ししましたが、キャリアは人それぞれ異なります。先輩方の歩んできた道と、皆さんがこれから切り拓くキャリアは全く別物です。そして「自らのキャリアを形作っていくこと」は、皆さんが行使できる非常に重要な『権利』であり、その経験は必ず将来の大きな財産となります。これから就職活動に臨む方も、博士課程へ進学される方も、ぜひ前向きに、ポジティブな気持ちで挑戦していってください。
終わりになりますが、ご登壇いただいた講師の皆様、大学関係者の皆様、そして受講生の皆さんに改めて深く感謝申し上げまして、今期の蔵前ゼミの締めくくりの挨拶とさせていただきます。誠にありがとうございました。
勝丸泰志(やすゆき、1977電気; 司会)蔵前ゼミ担当チーフ幹事からのコメント
この度は蔵前ゼミにご登壇いただきまして、誠にありがとうございました。複数回にわたってお話いただけるような内容を1時間の中に盛り込んでいただき、とても充実した時間となりました。
アセットとフローのお話では、藤原様はフロー型のキャリアを選ばれたということなのかもしれませんが、ご自身の学生時代からの興味、培われた経験や知識を組み合わせて起業されていますので、アセットを生かしたフローとも言えるのではないかと思いました。
他人が良いという仕事は、実はあまり良くない、なぜなら競争過多になるからとのことでした。確かにそう言えるかと思いますが、多くの人が良いという仕事に就く安心感と、自分にしかできないことをやる挑戦心のどちらを選ぶかとも言えそうで、起業家に向いている人は後者の人なのだろうと思いました。
UMITRONの事業は、農業DXを参考にされたようですが、海の中での動きの速い魚の餌の食べ方に着目したところが素晴らしく、餌の食べ方を見ながら餌やりをコントロールしようと考えた目の付け所に感心しました。
他にも、説明できることだけが大切なわけではなく、共感されることが大事な場合もあるとか、調べすぎないことなどは理系の人が陥りやすい罠かもしれず学生の参考になったと思います。
貴重なメッセージが多く込められていて、あっという間に時間が経ち、2026年度最後の蔵前ゼミがとても有意義な時間となりました。最後に、藤原様のご健勝と益々のご活躍をお祈り申し上げますと共に、引き続き東京科学大学並びに蔵前工業会へのご支援を賜りますようお願い申し上げます。