生命理工学系 News
東京工業大学は、5月14~15日の2日間、「すずかけサイエンスデイ2022」を開催しました。
「すずかけサイエンスデイ」は、小中学生から受験生、一般の人々を対象に「講演会」や「研究室公開」により最先端の研究を紹介します。参加者が理科や科学の面白さ、楽しさを体験したり実感したりすることで、科学技術への理解を深め、本学の研究や本学への進学に興味を持つ機会となっています。一昨年の「すずかけサイエンスデイ2020」は新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となり、昨年も対面での開催は困難な状況であったため、「すずかけサイエンスデイ2021」を初めてオンライン配信しました。今年は、コロナ禍でも、できれば対面で実施したいと直前まで実施方法を検討した結果、恒例の「研究室公開」や「科学実験教室」はオンラインを基本としつつ、講演会は感染防止策を徹底した上で、対面とオンラインのハイブリッドで開催しました。また、同じ日に主にオンラインで実施された「すずかけ台オープンキャンパス」では、大学院学修についての「全学説明会」と各学院、系による個別説明会として「各学院・系・コース説明会」が行われました。
『国道16号線-「日本」を創った道-』(新潮社)の著者である柳瀬教授が、すずかけ台キャンパスの近くを走る「国道16号線」の過去から現代にわたる秘密を地形、歴史、文化、経済の様々な視点で解き明かしました。本講演会には対面とオンラインで約120名が参加し、鹿児島県からすずかけ台キャンパスに来場した人もいました。
未来のアカデミアを支える基礎研究者を育成する場として、2018年7月に設置された「基礎研究機構」の塾生である若手研究者4名が、今取り組んでいる挑戦的な研究内容をわかりやすく説明しました。この講演会には、対面とオンラインあわせて約80名が参加しました。
各日ともに、講演に続いて行われた質疑応答では、会場とオンライン参加者の双方から活発な質問が寄せられ、大いに盛り上がりました。
「研究室公開」では、多岐に亘る分野から20の研究室が公開をしました。日頃の研究を基に、身のまわりにある物質や、身近な病気、微生物を使った実験や最先端の機器の紹介などを行いました。すずかけ台オープンキャンパスの説明会とは別に、多くの研究室がオンラインツールを活用し、リアルタイムまたはオンデマンドで研究紹介を行いました。
子供達に理科の面白さを楽しんでもらうために、東工大の同窓会組織である蔵前工業会の有志が設立した「くらりか」は、『笛と音』をテーマに、牛乳パックやストローを使って2種類の笛を作る「工作・実験教室」をオンライン開催しました。45名の小学生も保護者と一緒に自宅でパソコンやタブレットの画面越しに指導を受けながら実験をしました。
オンライン開催により遠隔地からの参加が可能となり、愛知県、長野県、大阪府からの参加がありました。
アンケートでは、小学生の参加者9割以上が「また参加したい」、その保護者も全員が「今後もオンライン理科教室に参加させたい」と回答しました。
来年の実施形式及び内容について、新型コロナウイルス感染症等の状況を考慮して企画していく必要がありますが、すずかけ台キャンパスがより身近に感じられるような楽しい企画を用意して、皆様をお待ちしております。