生命理工学系 News
東京工業大学は5月15日、16日の2日間、学外の方々や子ども、受験生を対象にすずかけ台キャンパスを公開する「すずかけサイエンスデイ2021」をオンラインで開催しました。また、「すずかけ台オープンキャンパス」として、大学院全学説明会と各系による大学院説明会、生命理工学院の高校生・受験生向けイベントも同じ日に開催しました。
すずかけサイエンスデイは、研究室公開による最先端の研究紹介などのプログラムにより、参加者の皆様が理科や科学の面白さ・楽しさを体験・実感するイベントです。科学技術の理解と本学で行われている研究や本学への進学に興味を持っていただく絶好の機会になっています。
昨年のサイエンスデイはコロナ禍により中止し、今年も対面での開催は困難な状況であったため、サイエンスデイとしては初めてオンラインで開催しました。例年に比べると規模は縮小したものの、研究室公開、学生サークルや東工大同窓会である蔵前工業会の有志による実験教室などが、オンラインでも楽しめるよう様々な工夫を凝らして行われました。
研究室公開には、多岐に亘る分野から19の研究室が参加しました。日頃の研究を基に、身近な病気の説明、身のまわりにある物や微生物を使った実験や最先端の画像技術の紹介などを行いました。ほとんどの研究室がすずかけ台オープンキャンパスの説明会とは別に、オンラインを活用しリアルタイムで双方向の研究紹介やオンデマンドの研究紹介を行いました。
蔵前工業会の有志による児童向け体験型理科教室「くらりか」では、タレビンやペットボトルを使って「浮沈子」を作るというテーマで実験教室を開催しました。2日間で約80名の小学生が参加し、保護者と一緒に自宅でパソコンやタブレットの画面越しにオンラインで指導を受けながら実験を行いました。オンライン開催により、これまで参加が難しかった遠方の方も参加が可能になりました。
参加した小学生及びその保護者にアンケートを行ったところ、教室の雰囲気は全員が「楽しかった」と答えました。また、「説明は分かりやすかったか」「工作はやさしかったか」という質問には約90%が「はい」と答え、「またやってみたいか」という質問には全員が「はい」と回答しました。最後に保護者に聞いた「オンライン教室に参加させたいか」という質問では「コロナ禍でなくても参加させたい」が96%を超えました。
東工大卒業生の理科教室「くらりか」による
浮沈子の実験を説明するスライド
ペットボトルに入った浮沈子をオンライン画面で紹介する
「くらりか」メンバー
ペットボトルの中のタレビンが浮沈子
浮沈子を観察する児童(過去の開催より)
学生サークル「東工大BCS(Bio Creative Staff バイオ・クリエイティブ・スタッフ)」による科学実験教室は「葉緑素を赤く光らせよう!」「葉脈標本を作ってみよう!」「紫キャベツ液と電気ペンでお絵描きをしよう!」の3つのテーマで実施した実験が動画配信され、それぞれ約120件の視聴がありました。
来年度も、すずかけ台キャンパスがより身近に感じられるような楽しい企画を用意して、皆様をお待ちしております。