生命理工学系 News
8月3日と4日の2日間、大岡山キャンパスにおいて、小学4・5・6年生の親子を対象とした科学教室を開催しました。今回の科学教室は、東工大基金による支援事業「理科教育振興支援」の助成を受け、東京工業大学博物館と生命理工学院の共催で実施し、両日とも29組(58名)の親子が参加しました。昨年に引き続き、濱口幸久名誉教授、濱口研究室の卒業生及び博物館のスタッフが参加者の実験をサポートしました。
3日は「植物の葉について学ぼう ―葉脈のしおりを作ろう―」を実施しました。まず、植物の色素が重曹やお酢で変化し、pHと関係のあることを、アントシアニン系色素を含む紫キャベツの煮汁で観察しました。つぎに、植物の葉の役割を学びました。葉脈の構造を理解するため、サクラ・イチョウ・クワなどの学内で採集された植物の葉を、マーカーペンに使われている蛍光色素溶液を入れた試験管に刺して水分を吸収させ、蛍光色素の広がりを観察し、葉脈が水の通り道であることを確認しました。
最後に、サクラ・ヒイラギ・サザンカの葉肉を取り除いて葉脈の標本を作製し、「しおり」に仕上げました。
翌4日の「棘皮動物の運動とウニランプの作製」では、まずウニをはじめとする棘皮動物のからだの構造や働きを学びました。つぎに参加者は、海水中のウニが砂や砂利の中に潜る運動、ヒトデが体を柔らかくして反転する様子、ウミホタルが蛍光を発する様子を観察しました。さらに、ウニの一種であるタコノマクラ・ハスノハカシパン・バフンウニの殻を用いてランプを作製しました。ウニの殻に空いた多数の微細孔からLEDの光が漏れ、幻想的な灯りをともしました。
科学教室は、子どもたちの笑顔と笑い声にあふれ、明るい雰囲気に包まれて好評のうちに終了しました。参加者は親子で共同作業をしながら夏の思い出作りを楽しみました。
このイベントは東工大基金によりサポートされています。