生命理工学系 News
お茶の水女子大附属高チームがダブル優勝
東京工業大学 生命理工学院は、1月23日、「第13回高校生バイオコン&第14回東工大バイオものコン2021」をオンラインで開催しました。ウイルスの特性を学ぶ教材を発表したお茶の水女子大学附属高等学校のチームが両方のコンテストで優勝しました。
「高校生バイオコン」は、全国から応募した高校生チームが小中学生向けバイオ系教材を開発、その成果をコンテストとして競い合います。各高校生チームには、本学の大学生がティーチングアシスタント(TA)としてサポートにつきます。「バイオものコン」は学士課程2年目・3年目の選択科目「先端バイオものつくり」を受講した学生がチームを組み、バイオに関する自由な発想の「ものつくり」に取り組んできた成果を発表します。「バイオものコン」は「バイオに関するものつくり」と「コンテスト」を掛け合わせた名前です。
2020年から、2つのコンテストは同じ日に合同で開催しています。高校生と大学生の全チームが発表したのち、まず高校生バイオコンの審査を行います。「バイオものコン」の審査は、大学生チームに加えて、高校生チームも対象に含め成果を競い合います。
今回は、高校生は全国から7高校11チーム、大学生は3チームで計14チームが参加しました。
発表は質疑応答も含めて1チーム12分でした。チーム名と発表タイトルは以下の通りです。
チーム名(学校名) | 発表題目 |
---|---|
わっふるやきたいな(神奈川県立相模原中等教育学校) | sightでexcite!!~生物のものの見え方~ |
spread wings(清真学園高等学校・中学校) | 飛んで昆虫! |
三谷真太朗(東京工業大学生命理工学院生命理工学系 学士課程2年) | トイレの水面は病を映す |
黒ちゃんとジャイアントコロニー(神奈川県立厚木高等学校) | 菌下一武道会 |
おちゃふぁいぶ(お茶の水女子大学附属高等学校) | ういるすごろく |
めがね。(神奈川県立相模原中等教育学校) | 人の先祖は魚!?~ヒトができるまで~ |
TBC(ティー・ビー・シー)(桐蔭学園高等学校) | 桐蔭学園校内生態マップ製作 |
E(イー)(東京工業大学生命理工学院生命理工学系 学士課程2年) | 廃食用油から作るsustainable(サステナブル)な社会 |
なかよし(神奈川県横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校) | まなぼう どくぶつの森 |
AnimalKingdom(アニマル・キングダム)(お茶の水女子大学附属高等学校) | UNOMU(うのむ) |
Coralreef(コーラルリーフ)(麻布大学附属高等学校) | 環境に優しい日焼け止め作り |
満留隼人(東京工業大学生命理工学院生命理工学系 学士課程2年) | 電気と遺伝子~電気が遺伝子発現を変える?~ |
虫してる?(清真学園高等学校・中学校) | 食虫植物の不思議 |
separated color(セパレーテッド・カラー)(麻布大学附属高等学校) | 色の分離にチャレンジ! |
制作した教材を参加者が体験できる「お試しタイム」も、今年度はオンライン開催となりました。小学生を中心とした約40名の一般参加者が、学生と対話しながら制作物を体験しました。
各賞は、学内の2名の教員と学外の5名の審査員による総合的な評価によって決まります。高校生バイオコンは、「科学性・独創性・社会貢献度・表現性」の4つの観点から審査しました。
バイオものコンは、4つの観点にさらにそれぞれの作品の「完成度」を加えた5つの観点から審査しました。また、コンテストに参加している学生自身と教員、そして「お試しタイム」に参加した一般の方々、参加者全員の投票によって全チームから選ぶ「会場賞」と「ポスター賞」も設けられました。
審査結果は以下の通りです。
最終結果 | チーム名 |
---|---|
優勝 | おちゃふぁいぶ |
準優勝 | めがね。 |
第3位 | separatedcolor |
横浜市教育委員会賞 | Coral reef |
最終結果 | チーム名 |
---|---|
優勝 | おちゃふぁいぶ |
審査員特別賞 | E、AnimalKingdom |
社会貢献賞 | おちゃふぁいぶ |
実験賞 | 満留隼人 |
会場賞 | わっふるやきたいな |
ポスター賞 | 黒ちゃんとジャイアントコロニー |
今回は、初出場のお茶の水女子大学附属高等学校の「おちゃふぁいぶ」が両コンテストとも優勝という結果になりました。社会状況に鑑みたウイルスの特性を学べる教材を作成し、高評価を得ました。コンテスト終了後には、参加学生たちが審査員の方々と自由な意見交換の場を持ちました。
オンライン開催は初の試みであり、高校生たちも大学生たちも手探りの状態でのスタートでしたが、出来上がった作品は、これからの時代の新しい教材となるものばかりでした。
このイベントは東工大基金によりサポートされています。