機械系 News
東京工業大学 工学院 機械系の村上陽一准教授(機械コース 主担当)が、総務省「異能vation」ジェネレーションアワード部門 企業特別賞を受賞しました。11月25日にオンラインで開催されたイベント「OPEN異能vation2020」において授賞が発表されました。
光エネルギーの未利用波長を利用可能な波長に変換する新しい材料プラットフォームの開拓
興味深く、ポテンシャルのあるディープ・テク(Deep Tech)のアイデアです。発展させて実用化できれば、我々の周囲にあるエネルギーを様々な形で有効利用することができます。将来、世界中でより多くのエネルギーが必要になるというニーズに対応しながら新エネルギー源の選択肢を模索し、エネルギーをより有効に利用する方法を探るための研究です。
「異能vation」は総務省が主催し2014年度から始まりました。総務省によれば、「今までの常識を疑う、今までの限界を超える、今までの産業構造を変える「破壊的イノベーション」に挑戦する雰囲気を醸成するため、奇想天外でアンビシャスな技術課題に失敗をおそれずに挑戦する人を支援・表彰するプログラム」です。
今年度の「異能vation」ジェネレーションアワード部門には16,496件の応募があり、その中から223件がノミネート発表されました。ノミネート者の中からOPEN異能vation2020イベントにおいて分野賞7件、企業特別賞26件の受賞者が発表されました。
本賞へのノミネートに向けては、ある匿名企業様からの推薦があったと聞きました。まず、その企業様に対し厚く御礼を申し上げます。また、企業特別賞として本発明技術に注目し選出して下さったタイ最大の銀行、バンコク銀行(Bangkok Bank Public Company Limited)様に、深く感謝を表したいと思います。本年度の「異能vation」からタイが加わり、その記念すべき年に選んで下さったこと、また、イベント中にタイ会場との接続下で御礼と本技術の意義を述べる機会を与えて下さったことに、深く感謝いたします。
このような有難い賞を頂けたのも、普段から研究を共に行っている研究室の学生諸子、産学連携を行って頂いている共同研究企業の皆様、および、広範にわたる東京工業大学事務職員の皆様の協力と支援があったからこそです。ここに皆様に深く感謝申し上げます。また、日頃支えてもらっている家族にも感謝したいと思います。
私は工学者として、基礎科学に根差しつつ、これまで「大学の外の人たちへの貢献」を目指して研究に取り組んでまいりました。今回賞を頂いた「異能vation」プログラムは、総務省の主催により広く一般社会と世界に向けて発信されるものであり、そのような場において、これまでの研究開発成果と東京工業大学のプレゼンスをアピールできたことを、大変嬉しく感じております。今回の受賞は、過去10年ほどの東京工業大学における研究開発成果と特許知財成果の累積に対するものと受け止めております。これからも、基礎科学を重視しつつ、「大学の外の人たちへの貢献」が行える工学者を目指してまいりたいと考えております。