教育

機械系(学士課程)学びの体系

幅広い基礎を身につけて専門分野へ、
研究者・技術者としての土台をつくる。

200番台及び300番台の科目において、初めに、「工業力学」、「材料力学」、「熱力学」、「基礎流体力学」、「機械力学」及び「機械要素及び機械製図」の必修科目を通じて、機械工学の基盤知識を習得します。次いで、必修科目の延長上の科目に加えて、制御・ロボット・メカトロニクス、精密工学、機械設計、加工・生産・材料などの各種専門科目、及び宇宙工学などの周辺分野の科目を選択して幅広い知識を習得します。 さらに、アイデアを具現化する力を養う創造性育成を主眼とした「機械システムデザイン」を必修として、知識の応用力を 実践的に習得します。最後に、「学士特定課題研究」などの研究関連科目を通じて、既習得知識の活用、未習得知識の自主的獲得、未知課題の解決などの方法を習得します。

  1. 1年目

    科目コード:100番台

    学士課程へ入学後1年目は、専門分野にかかわらず全学共通の必修科目を中心とした基礎教育を学びます。理工系人材として必要な共通する基礎教育である「導入・基礎科目」(100番台科目)により基礎的能力を涵養します。この「導入・基礎科目」(100番台科目)とは、今後習得を目指す専門分野にかかわらず、本学の学生として必要な知識とマインドを身につけることを目的に設置しています。

  2. 2年目
    3年目

    科目コード:200番台~300番台

    「導入・基礎科目」の学修により所定の要件を満たした学生は、学士課程2年目以降の学院・系における専門教育として、それぞれの系が用意する「基盤科目」(200番台科目)及び「展開科目」(300番台科目)の学士課程カリキュラムに沿って科目を履修します。

    • 工学数理科目群
      工学数理は、機械工学の幅広い分野の課題を解析するために必要な共通した基礎的数理を習得する科目群です。複素関数論、微分方程式、ベクトル解析、数値計算法、確率・統計、信号処理、スペクトル解析などの科目により、基盤的知識と解析能力を学修します。
    • 材料力学科目群
      機械や構造物の破壊を未然に防ぎ、安全に効率よく使い続けるには、材料に力が加わったときに生じる変形や破壊について十分な知識を備えておく必要があります。材料力学科目群では、さまざまな力が加わったときの材料の強さ、剛性および安定性について学び、機械や構造物の強度設計を行うための基礎知識を学修します。
    • 熱工学科目群
      エネルギー保存の法則を聞いたことがあると思います。では、なぜ人類はエネルギー不足に悩まされるのでしょうか。熱工学では、エネルギーに関する根幹原理を学んだ上でエネルギーの移動現象を理解し、エネルギー変換機器のメカニズムといった実学的な知識まで、系統的に学修します。
    • 流体力学科目群
      流体力学は工学全般における諸問題を扱う上で根幹となる重要な分野の一つです。流体力学の基本概念を与える非粘性流体に関する基礎知識を必修科目で習得した後、多くの機器において重要となる粘性流体、より応用的な電磁流体等について基礎知識と応用例を学び、様々な工学分野で活用できる能力を学修します。
    • 機械力学科目群
      機械や構造物、あるいはその構成要素に発生する振動を理解し、振動抑制や制御、利用するために必要な知識を習得します。振動に関する基本事項を身につけるとともに、振動現象を運動方程式により記述する方法や、複雑な振動現象を理論的に取り扱う手法についても学修します。
    • ロボティクス、メカトロニクス科目群
      設計・製作した機械やロボットを動かすための基礎知識を習得する科目群です。センサとアクチュエータの種類や動作原理、制御の数学的な理論解析と実装法に加え、その応用としてのロボット工学、すなわち運動学、力のつり合い、動力学について演習を行いながら学修します。
    • 生体工学科目群
      人間の生活に関わる機械の重要性がますます増えています。人間と親和性の高い機械を開発するには、生体の機能や特性を知ることが大切です。そのための基本的な知識と考え方を学修します。
    • 精密工学科目群
      精密工学では、精度の概念と精密に機械を作る意義を学んだ後、精密に機械を「作る」、「計る」、「動かす」ための基本原理や技術、その応用例を学修します。また、微小な機械を作るための加工原理の基礎を身につけ、その実例も学修します。
    • 機械材料、加工・生産工学科目群
      機械工学におけるものづくりでは、素材に対する理解と各種加工法に対する知識が不可欠です。まず、ものづくりの素材として利用されている機械材料について習得し、次いで工業的に利用される各種加工法の基礎、さらに高品質な工業製品を高能率で生産するためのシステムについて学修します。
    • 設計製図・情報処理・創造性育成科目群
      本科目群は機械技術者として社会で活躍するための実践的な機械工学科目であり、機械の構成の工学的表現法および要求仕様に対する創造法を学修します。
    • 宇宙工学科目群
      宇宙工学の基本事項として、宇宙システム全般の概要、ロケットや人工衛星の運動と制御の基礎となる軌道理論、姿勢運動と制御、構造連成問題などを習得するとともに、宇宙システム設計の基本的な考え方を体系的に学修します。
    • 機械工学応用科目群
      機械工学における知識や技術は、実社会の様々な産業やサービスで活かされています。本科目群では、機械工学の視点に立ち、自動車関連分野や原子核工学を題材とした講義を行うことで、工学に根ざした深い考察と発展的な発想を学修します。
    • 機械工学実験科目群
      機械工学の幅広い分野における種々のテーマについて、基礎から先端まで4段階の実験科目があります。これらの実験科目をとおして、まず座学で学んだ知識の理解を深め、続いて現象を的確に把握して解析・分析する手法を習得し、最終的には機械工学的な問題意識の創発を学修します。
    • コミュニケーションスキル
      理工系においても、論理的思考力、表現力、コミュニケーション能力は非常に重要です。本科目群の履修をとおして、これらの能力を学修します。
  3. 4年目

    科目コード:200番台~300番台

    「展開科目」(300番台科目)の最終段階には、学士課程の総括として、従前の「学士論文研究」に相当する「学士特定課題研究」を設置し、研究を通じてこれまでに習得した能力を総合的に鍛えます。更に、「学士特定課題研究」を履修することにより芽生えた科学・技術に関する研究への動機づけを強化することを目的として「学士特定課題プロジェクト」を設置し、学生個々の興味・関心に応じて能動的に科学・技術に関連する活動を行う機会を提供します。

     学士課程を4年間で卒業する標準的なモデルを示しています。

  4. 進学(入学試験)

    学士課程から修士課程に進むには入学試験に、修士課程から博士後期課程に進むには進学の審査に合格する必要があります。

  5. 大学院課程
    修士課程・
    博士後期課程

    科目コード:400番台~600番台

    機械系からつながる大学院課程には、系の学問領域を深化した「機械コース」、複数の系と関連を持つ「エネルギーコース」「エンジニアリングデザインコース」「ライフエンジニアリングコース」「原子核工学コース」があります。

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