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東工大生チームが第26回衛星設計コンテストで奨励賞を受賞

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2018.12.27

東工大生のチームが設計した装置「RAKU(ラク)」が、10月27日に福岡県久留米市において行われた第26回衛星設計コンテスト最終審査会において、奨励賞を受賞しました。

集合写真

集合写真

RAKUと東工大生チームの紹介

宇宙シャワー装置「RAKU」

宇宙シャワー装置「RAKU」

RAKUは、工学院 機械系の田村匠さん(修士課程1年)を代表とする東工大生9名が、授業「宇宙システムデザイン」で学修したことをベースに設計・制作しました。RAKUは人工衛星ではなく、国際宇宙ステーション(以下ISS)内での利用を想定した宇宙シャワー装置です。過去に存在した宇宙シャワーは、利用後数時間に及ぶシャワールーム内の水滴除去が必要であり手間が大きかったため、現在ISSには宇宙シャワーが存在しません。そこで、ISSでの生活をより楽(=RAKU)しくすることを目的に、水滴除去の手間がない宇宙シャワーであるRAKUを提案し、最終審査会では奨励賞を受賞することができました。

田村さんのコメント

奨励賞の受賞は非常に驚きでした。アイデアのユニークさを評価していただけたのだと思っております。コンテストへの参加は、自分の研究ではないこともあり、どんなアイデアでも責任がないものと割り切りました。通常であれば馬鹿らしくて考えないようなアイデアをあえて狙い、人工衛星とは関係のない宇宙シャワーというユニークさで勝負しました。一番苦労したことは手間のかからない水滴除去の方法でした。最終案の使い捨てを思いついたのは、授業とは関係がないことからでした。たまたま自分の研究生活において利用した防塵服が、格安の使い捨て式だったのです。言葉としてはよく聞く「アイデアはいつどこから湧いてくるかわからない」ということが実感できる授業でした。

チームメンバー

  • 田村匠(工学院 機械系 修士課程1年)
  • 麻生海(工学院 機械系 修士課程2年)
  • 加藤史浩(工学院 機械系 修士課程1年)
  • 佐藤亮(工学院 機械系 修士課程1年)
  • 高橋信行(工学院 機械系 修士課程1年)
  • 塚本悠一朗(工学院 機械系 修士課程1年)
  • 中島豪志(工学部 機械宇宙学科 学士課程4年)
  • 中塚祐貴(工学部 機械宇宙学科 学士課程4年)
  • 林輝明(工学部 機械宇宙学科 学士課程4年)

衛星設計コンテストとは

高校生から大学院生までの学生を対象とするコンテスト形式の教育プログラムで、日本機械学会、日本航空宇宙学会、電子情報通信学会、日本宇宙フォーラム等の8学会・機関が共催しています。

設計の部、アイデアの部、ジュニアの部と3部門あり、着想点、創意工夫等の観点から第一次審査(書類審査)を通過したチームが、10月の最終審査会(発表形式審査)で模型を使用した壇上プレゼンテーションを行い、審査されます。

今回のアイデアの部は28チームの応募があり、最終審査会には東工大を含む4チームが進みました。

最終審査会でプレゼンテーション中の(左から)加藤さん、高橋さん、田村さん

最終審査会でプレゼンテーション中の
(左から)加藤さん、高橋さん、田村さん

最終審査会で賞状を受け取る田村さん

最終審査会で賞状を受け取る田村さん

授業「宇宙システムデザイン」の概要

初回授業のアイデア出しで黒板に書き出したアイデア53個

初回授業のアイデア出しで黒板に書き出したアイデア53個

衛星システムとロケットシステムの2大分野をテーマとする修士課程学生向けの授業(担当教員:工学院 機械系の松永三郎教授、他)です。

衛星システムでは、「小型衛星システムとミッションアイデア」または「宇宙機のダイナミクスおよび制御」について、学生自らの発表や提案、検討を軸に、必要な知識や参考資料を随時提供しながら講義を進めています。衛星設計コンテスト等に実際に参加して作品を製作、提出することを1つの目標としています。

ロケットシステムでは、巨大システム設計の象徴であるロケットの設計、開発および打上げ運用の概要と、エンジン開発燃焼試験、ロケット打上げ作業を、映像等を交えながら紹介します。システム設計手法、ロケットサイジング基礎、誘導制御/構造/電気/推進等の各系統について、一連のロケット設計の概念と基礎を習得することを目的としています。

お問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2976

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