機械系 News
井上・阪口研究室の天野歩さんと檜垣真奈さん(ともに修士課程2年)が日本材料学会高温強度・破壊力学シンポジウム(2017年12月7日~9日 熊本)にてベストプレゼンテーション賞をダブル受賞しました。
今回の学会は日本材料学会の高温強度部門と破壊力学部門の合同シンポジウムでしたが、天野さんは高温強度部門から、檜垣さんは破壊力学部門からの表彰となりました。
2人とも学会での発表賞受賞は2度目です。
この研究ではジェットエンジンに用いられる遮熱コーティングの成膜プロセスを再現したモデル実験を行っています。これまで、金属基材にパラフィン液滴を滴下させ、液滴が凝固・密着するときに発生する変形と破壊をモデル実験によって検討してきましたが、今回のシンポジウムでは、この実験結果をターゲットにした有限要素解析を行い、凝固・密着プロセスでのひずみの発達や皮膜の割れ・剥離挙動を定量化した解析結果について発表しました。
この研究では、Ni基耐熱超合金の破壊プロセスについての研究を進めています。今回のシンポジウムでは、結晶塑性解析により疲労き裂先端の変形を詳細に計算した解析結果に基づき、中低温域でのき裂進展挙動を支配する新しい破壊力学パラメータを考案し、室温から500℃までの破壊現象を解明した成果について発表しました。
天野歩:「凝固・密着プロセスによりパラフィン皮膜に発生する急冷応力と割れ・剥離挙動」
檜垣真奈:「Ni基超合金の中低温域での疲労き裂進展を表現する結晶塑性破壊力学パラメータの検討」