リベラルアーツ研究教育院 News

AIとどう向き合うか、社会とどう関わるか ―「池上彰先生に『いい質問』をする会 9」を開催

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2026.08.31

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2026年6月26日、東京科学大学 大岡山キャンパスのTaki Plazaで、「池上彰先生に『いい質問』をする会9」が開催されました。池上彰特命教授に学生が直接質問をぶつけるこの企画は2017年に始まり、今回で9回目を迎えます。本会は今年度も学生支援センターとの共催で開催し、司会や進行は学修コンシェルジュJr.として活動している学生を含む6名の学生スタッフが担当しました。今回のテーマも、学生スタッフ間の議論を経て「AI」と「政治経済」に決定し、内容を深めるための事前学習を重ねてきました。

当日は挙手による質問に加えて、アプリを通じて次々と質問が寄せられました。

AIと自分の思考力、どう両立させるか

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前半のテーマ「AI」については、生成AIの発展で学び方が大きく変わる中、学生がAIとどのように向き合うべきかについて、多くの質問が寄せられました。池上特命教授は、壁打ちのように質問を重ねながら自分の考えを整理するツールとしてAIを使いこなす一方、答えを丸投げにしてしまうと自分で考える力が失われてしまうと説明。移動手段にたとえながら、日常的な思考にまでAIに頼りすぎないことの大切さを語りました。

また、AIを使いこなせる人とそうでない人の間に生まれる格差や、AIが常に肯定的な答えを返すことで人間同士のコミュニケーションが歪んでしまうリスクにも言及。「AIの仕組みを理解した上で使う人と、ブラックボックスのまま頼る人との差が、これからますます広がっていくだろう」と、AIとの付き合い方をめぐる課題を率直に語りました。

電力、賃金、入試改革──政治・経済を「自分ごと」として考える

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後半のテーマは「政治経済」でした。AI利用に伴う電力需要の急増や、物価に追いつかない実質賃金、科学技術分野への大型投資、大学の入試改革、国の財政赤字の実態など、学生自身の専門分野や日常の関心に根ざした具体的な質問が次々と挙がりました

池上特命教授は、それぞれのデータや事例を挙げながら一つひとつ丁寧に解説し、「理系の研究や技術は、政治や経済と切り離せない」「データに基づいて冷静に現実を見ることが大切だ」と繰り返し強調。学生の質問に向き合う中で、「みなさんからの質問に答えようとすることで、自分自身も勉強させてもらっている」と語る場面もありました。

アウトプットを意識したインプットを

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質疑応答の最後には、リベラルアーツ研究教育院長の室田真男教授から池上特命教授へ、「知識をどうインプットし、自分の言葉でアウトプットしているのか」という学びの秘訣をたずねる質問が投げかけられました。池上特命教授は、常に発表を前提に学ぶ「アウトプットを意識したインプット」を心がけていると説明。さらに、AIを安易な学びに使ってしまうことへの懸念にも触れ、「自分の力を伸ばすためには、楽な道を選んではいけない」と、会場に集まった学生たちにエールを送りました。

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