リベラルアーツ研究教育院 News
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院は12月14日、日本語初心者の留学生を対象に開講している「日本語研修コース」の一環として、鎌倉フィールドツアーを行いました。現地では、神奈川県のボランティアガイド団体であるKSGG(神奈川善意通訳者の会/Kanagawa Systematized Goodwill Guide Club)の3人が案内しました。
参加した留学生3人は、北鎌倉駅を出発し、建長寺、鶴岡八幡宮、小町通りを徒歩で回り、その後、江ノ電に乗って高徳院(大仏)を訪れました。留学生からは行く先々で英語とやさしい日本語での質問がたくさん出て、ガイドの皆さんを驚かせました。寺社仏閣や街歩きを通して、留学生にとってなじみの薄い鎌倉時代の日本の歴史・文化を体験的に学ぶことができました。
コロナ禍により2020年度以降、対面ツアーができない状況にありました。リベラルアーツ研究教育院日本語セクションでは、KSGGの担当者と相談し、日本語研修コースの授業内や課外活動の中で、試行錯誤のもとオンラインツアーに形を変えて日本留学を肌で感じる機会の提供を実践し続けてきました。2022年度前期に部分的に再開された対面ツアーは、事前に授業内でオンラインツアーを行い予習の時間を設けながらも、今回全面的に実施が可能となりました。
今後も留学生のサポーターであるKSGGの支援のもと、文化と言葉や交流の機会を作っていきます。
今までで1番好きな旅行でした。とても楽しかったし、鎌倉の歴史や建築についてたくさん学ぶことができました。みんなとても親切で優しかったです。 日本の歴史を知り、宗教が文化にどのような影響を与えたかを目で見て感じることができ、とても楽しかったです。さらに、これから日本で生活していく上で、伝統や文化を学ぶことは、留学生として良いことだと思います。
年に2回開講する国費外国人留学生を対象とする日本語の集中講座です。定員に余裕がある場合は、学内から特別受講生を募集します。本コースは、来日直後の学生に対する日本語初級レベルの能力養成を目的としています。コース終了までに、やさしい日本語で口頭発表ができる程度の語学力が身につきます。また、異なる文化背景をもった留学生同士が、日本での生活についての情報交換や、心の寄りどころとなる「集いの場」や「学び合いの場」の機能を果たしています。
授業の中では、本報告で掲載した鎌倉ツアーの他に、池袋防災館での災害・救急体験、東京国立博物館見学、洗足池小学校の小学生との交流、洗足池公園散策なども行い、留学生が日本文化に触れる機会も設けています。