リベラルアーツ研究教育院 News

日本語セクションオンライン国際交流イベント―海外と日本を結んで―

2020年度から2021年度第1Qの活動報告

  • RSS

2021.07.20

リベラルアーツ研究教育院⽇本語セクションでは、東⼯⼤に在籍する留学⽣を対象に、これまで対⾯形式の国際交流イベントやにほんご相談室での⽇本語学習⽀援を⾏ってきましたが、コロナウイルス感染拡⼤の影響下においても、継続的に多数のオンラインイベントを実施してきました。2020 年4 ⽉の緊急事態宣⾔発令以降、来⽇することが出来ず、海外から参加した学⽣も多数いました。今回はその開催内容と参加者の声を紹介します。

オンライン日本語教室

2020年1Q授業開始の延期期間(4月)において、日本語学習と日本語を通した交流の機会を提供するため、計8回(初級クラス3回、初中級クラス3回、中上級クラス2回)日本語ミニ講座と会話練習サポートを行いました。オンライン日本語教室には、延べ85名の留学生が参加しました。参加者からは、「たくさん勉強になりました。ありがとうございました」「コロナ禍で大学が閉鎖されて、社会的なつながりも減っている中で、このような活動はとても意味があると思いました」などの感想が寄せられました。

オンライン写真コンテスト

2020年6月24日、7名の発表者が、「My daily life」または「My hometown」をテーマに撮影した写真について5分間で発表し、オーディエンスからの質問に答えました。オーディエンスを含む、参加者約80名による投票を行い、Best photo award、Funniest photo award、Most impressive awardの受賞者を決定しました。イベントの最後には、TAとしてかかわった写真部の日本人学生による作品も加え、コラージュ写真を作成しました。 2021年度は、6月10日(木)に「Life in Japan」「Hometown scenery」をテーマに開催し、多数の参加者の交流が行われました。

応募作品の数々(2020年度)

応募作品の数々(2020年度)

KSGGによるバーチャルツアー

2020年9月29日、語学ボランティア団体である神奈川SGGクラブ(KSGG)によるバーチャルツアーを実施しました。バーチャルツアーではGoogle Earthや動画などが使用され、案内先として「北鎌倉ハイク」「川崎民家園」の2種類が提供されました。新入留学生10名が関心のあるツアーに参加しました。ボランティアの方は案内をしながら、鎌倉の歴史やおすすめのお土産、日本語の歌なども留学生に紹介し、和やかな雰囲気のツアーとなりました。参加した留学生からは、「まるで本当に現地にいるように感じました」「とても面白く、より日本について知ることができました」という感想があがりました。

KSGGツアー民家園

KSGGツアー民家園

KSGGツアー鎌倉

KSGGツアー鎌倉

ウェルカムコーヒーアワーズ

例年4月と9月に実施する新入留学生の歓迎会、ウェルカムコーヒーアワーズは、2020年度は、初めてオンラインで実施されました。日本語の教員との学習相談、国際交流サークル紹介(TISAとSAGE)、日本語会話練習などのセッションが用意され、新入留学生をはじめ、日本人学生や教職員を合わせた45名が参加し、楽しい時間を過ごしました。参加した留学生からは、「日本での生活、大学のことを知ることができた」「楽しくリラックスできた」「日本語の練習ができてよかった」などの声が寄せられました。 2021年度は、4月9日に開催され、50名を超える留学生や日本人学生が参加しました。 井村順一副学長、山元啓史教授からは歓迎のメッセージも寄せられました。

ひなまつりイベント

2021年3月3日(水)、国際交流企画としてひなまつりパーティーを開催し、合計24名の留学生、日本人学生、教職員が参加しました。 新しい試みとして、オンライン参加者に会場の様子を中継する形式で、大岡山キャンパス西1号館の留学生ラウンジに飾られたひな人形を紹介しました。 ひなまつりをテーマとしたオンラインゲームや持ち寄った写真をオンライン上で1つの作品にしていくコラージュづくりの共同作業を通し、楽しく交流する姿が見られました。参加者からは「TAの学生さんのファシリテーションが良かった」「写真の共有を通して、会話が広がり楽しかった」などの感想が寄せられました。

オンライン参加者のみなさん

オンライン参加者のみなさん

留学生ラウンジに飾られた雛人形

留学生ラウンジに飾られた雛人形

オンラインにほんご相談

上記のオンラインイベントに加えて、定期活動も行い、留学生同士の交流支援と日本語学習支援を行ってきました。にほんご相談室は、2018年度から、週2回(学事期間中の水曜日と木曜日)のお昼休みに実施され、2種類の支援(日本語教員による個別チュータリングと、在学生 Teaching Assistant (TA)がランゲージパートナーとなる日本語会話練習)を提供しています。2020年度は一年を通して、のべ456名以上が参加しました。複数回参加する留学生同士は仲を深めている様子が見られ、また初めて参加する留学生も自然と会話に入り、楽しむ様子がありました。参加者からの要望に応え、今年度は初めて春季休暇期間中も日本語会話練習(オンライン)の活動を行いました。 2021年度もオンラインでの活動を継続します。

春休みにほんご相談室に参加のみなさん

春休みにほんご相談室に参加のみなさん

<参加留学生の声>

Bai Yuying(バイ・ユイン) (⽣命理⼯学院 ⽣命理⼯学系 博⼠後期課程2年)
日本に来てこの一年間、コロナ禍で人と交流の機会があんまりありませんでした。日本語の勉強が上手くいかないと悩んでいる時、にほんご相談室を発見しました。オンライン相談室の先生たちとTAたちはとても親切でした。知らない単語を教えて、間違えた言葉を直して、本当に助かりました。相談室のおかげで、日本語の練習がたくさんできました。そして、研究室で日本人学生と話し始め、学校生活はより面白くなりました。今では毎週最も楽しみにしている時間なっています。にほんご相談室の皆さん、ありがとうございました!

王 春弋 (環境・社会理⼯学院 社会・⼈間科学系 研究⽣)
去年私は研究生として来日しました、コロナで家からあまり出かけないので、日本語で喋る機会が少なかったです。困っていたときににほんご相談室に参りました。本当に助かりました。ここで日本語の先生はやさしくて、日本語について問題点があれば先生はとても親切に教えてくれました。本当にありがとうございました。また、私も毎週、会話に参加させてもらいました。たくさん留学生もいますので、皆さんと日本語で面白い話題について話し、交流しました。それぞれの国の文化や習慣についても話しました。日本語を練習しながら、他国の文化を理解できました。とても楽しかったです。

メヒア・カルロス (物資理⼯学院 応⽤化学系 博⼠後期課程2年)
こんにちは、私の名前はメヒア・カルロスと申します。私は物質理工学院に所属しています。 私は博士課程の2年生です。 にほんご相談室に1年半ほど通っていますが、とてもいい経験になりました。日本語能力試験二級に合格することを目標にしていたので、にほんご相談室で毎週水曜日と木曜日に試験の準備を手伝ってもらいました。 また、日本語能力試験で勉強した後、休憩を取りたいときは、毎週日本語の会話練習に参加しています。 TAの皆さんも日本語の教師も本当に親切で、いつでもあなたの勉強を手伝いたいと思っています。私の日本語を話す能力は、にほんご相談室のおかげで非常に向上しました。

<ランゲージパートナーズの声>

渡邉有希人 (物質理工学院 応用化学系 学士課程3年)
にほんご相談室ではランゲージパートナーとして、主に留学生と会話の練習をしています。留学生の国の文化や日本についてだけでなく、研究や少し込み入った話など様々なお話をすることができ日々勉強になっています。2020年度はオンラインでの活動だったこともあり、海外にいる方も含めさまざまな国の留学生と交流ができてとても楽しかったです!

リュウ・ヨウシン (物質理工学院 材料系 博士前期課程2年)
日本6年目のベテラン留学生として、初心者留学生の支援をしています。日本語(外国語)で楽しい会話ができるようになるまでは、実に長ったらしいプロセスです。会話が目的でしたら、単語、文法、イントネーションといった語学の力も、磨くに越したことはないが、それ以上に幅広いトピックへの理解が効果的だと考えています。ですので、にほんご相談室では日本に関する真面目な知識でも、オタク知識でも、どうでもいい知識でも、頑張って共有するようにしています。

<コーディネーター(小松翠講師)の声>

にほんご相談室の活動は2018年にスタートし、2020年よりオンラインに形式を変え、活動を継続しています。ランゲージパートナーズとして、日本人学生と留学生が会話練習の支援をしてくれていますが、日本人学生・留学生ならではのそれぞれの視点に加え、個性を生かした支援に取り組んでいます。参加する留学生の日本語レベルも初級から上級まで様々です。昨今、とりわけ参加者の背景も多様化してきていて、外国につながるルーツを持つ方や、海外研究者の方などもいて、多様性が増しています。お昼休みに日本語でおしゃべりをする活動は、一見、愚直なように思えるかもしれませんが、誰かと「友人になった」という感覚は、日々の交流の積み重ねによって得た実感の影響力が大きいことが、私の異文化間交流の研究でも実証されています。担当する教職員にとっても、留学生や日本人学生の日々の生活や悩み、要望の一端を知り、日本語教育や交流支援に生かす学びの場となっています。

お問い合わせ先

リベラルアーツ研究教育院日本語セクション

E-mail : nihongospace@js.ila.titech.ac.jp

  • RSS

ページのトップへ

CLOSE

※ 東工大の教育に関連するWebサイトの構成です。

CLOSE