生命理工学系 News
平成30年度第2回(通算第69回)蔵前ゼミ印象記
2018年5月25日、すずかけ台キャンパスJ221講義室と大岡山キャンパスのS223講義室(遠隔講義室)にて、
平成30年度第2回蔵前ゼミ(通算第69回)が開催されました。
蔵前ゼミは同窓生による学生・教職員のための講演会です。
日本社会や経済をリードしている先輩が、これから社会に出る大学院生に熱いメッセージを送ります。
卒業後の進路は?実社会が期待する技術者像は?卒業後成功する技術者・研究者とは?など、就職活動(就活)とその後の人生の糧になります。
当日の印象記を、博物館の広瀬茂久特命教授が綴りました。その一部をご紹介します。
研究室は大混乱に陥った。初めての女子学生をどう扱っていいか分からなかったのだ。昔の有機合成実験室は一般的には3Kの典型で、女性向きではなかった。そんな環境をものともせず、有機合成に魅せられた上野(旧姓 北村)さんは有機合成化学が専門の研究室を卒研先に選んだ。「うち(の研究室)に女の子が来ちゃったよ」という助手(=助教)の心配は杞憂に終わり、上野さんは大事にされはしたが、周りにあまり気を使わせることなく研究室に溶け込み、卒研と修士の3年間に2つものテルペン系天然有機化合物の全合成に携わった。
就職に関しては研究職を強く希望したが、かなえられず落ち込んだ。教授の勧めもあって、化学情報協会でChemical Abstract(CA 現 SciFinder)の仕事に関わることにした。CAは世界最大の抄録誌で化学系の原著論文・特許・学位論文などを網羅的にカバーしており、これ無しでは化学界は成り立たない。(1)CAは それほど重要な学術情報インフラであること、(2)研究者をサポートする仕事も悪くないと思えたこと、何よりも(3)長く働き続けられそうな気がしたことが決断を後押しした。
印象記のつづきは以下のPDFよりご覧ください。