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社会の中で生きる~地域・家庭・仕事

平成29年度第2回(通算第63回)蔵前ゼミ印象記

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2017.07.06

2017年5月26日、すずかけ台キャンパスJ221講義室にて、平成29年度第2回蔵前ゼミ(通算第63回)が開催されました。

蔵前ゼミは「企業社会論」(400番台科目)の一部として開催される同窓生による講義です。

日本社会や経済をリードしている先輩が、これから社会に出る大学院生に熱いメッセージを送ります。

卒業後の進路は?実社会が期待する技術者像は?卒業後成功する技術者・研究者とは?など、就職活動(就活)とその後の人生の糧になります。

講師:関口佐代子先生

東京都生まれ
都立三田高校卒業
東京工業大学 工学部 建築学科 卒業(1982年)
東京工業大学 大学院建築学専攻 修士課程修了(1984年)
株式会社一色建築設計事務所 勤務(1984年)
出産のため退社(1987年)
関口佐代子一級建築士事務所 主宰(1989年)

講師の関口佐代子先生

講師の関口佐代子先生

当日の印象記を、博物館の広瀬茂久特命教授が綴りました。その一部をご紹介します。

空き家となった田舎の我家に思いを馳せながら、「それぞれの家族の思いに応える家づくり」を心がけているという関口さんの話と後半の学生参加の「将来の夢の家」に耳を傾けた。空き家になっている私の実家は、私の両親にとっては「夢を実現させた家」で、たまに東京から遊びに来る孫たちのために、村で最初となるウオッシュレットまで取り付けた。しばらくは、夏休みになると孫たちが押しかけ賑わったが、両親の老いと共に寂しくなり、数年前にとうとう空き家なった。関口さんが言うように人(家族)あっての「家」で、人無き家は、どんなに思い出が詰まっていても単なる建物だと痛感する。

関口さんは、仕事・結婚・出産・育児・介護などの経験を通じて、(1)変化する社会の中で生活し仕事をしていること―例えば、今は雇用機会均等法があり、一昔前では考えられなかったような働き方改革が進められている、(2)仕事や家庭に対する考え方や生活スタイルを含め、自分自身も変化し続けていること、そして(3)現在の社会で必要とされている仕事や活動は何かなどについて強く意識するようになった。特に子育ての経験(台風襲来時に子供を学校に引き取りに行かざるを得なくなった時などの緊急時の対応)を通し、親同士で助け合うことの大切さを痛感させられ、私たちは「社会の中で生きている」という当たり前のことに改めて気づかされたそうだ。このように仕事や様々な経験を通して、関口さんの内面には足元を見る視点(意識)が芽生えた。社会の様々な問題を解決する糸口は身近にあることを実感するようになったのだ。そして、関口さんは積極的に地域活動に関わり活性化策を提案したり、「こどものための住まい設計ワークショップ」などを企画・実施したりするようになった。今回のパネルディスカッション「将来の夢の家」は、その大学院生版だ。講師の関口さんにとっても、小学生の頃の夢が大学院生になるとどう形を変えているのか楽しみだったに違いない。

印象記のつづきは以下のPDFよりご覧ください。

講演中の関口さん

講演中の関口さん

会場風景(すずかけ台、J221講義室)

会場風景(すずかけ台、J221講義室)

ゼミ後半のパネルディスカッション「将来の夢の家」

ゼミ後半のパネルディスカッション「将来の夢の家」

交流会(すずかけホール3Fラウンジ)

交流会(すずかけホール3Fラウンジ)
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