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平成28年度第5回(通算第59回) 蔵前ゼミ印象記

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2016.12.08

10月14日にすずかけ台キャンパスJ221講義室にて、平成28年度第5回の蔵前ゼミ(通算第59回)が開催されました。

蔵前ゼミは同窓生による学生・教職員のための講演会です。
日本社会や経済をリードしている先輩が、これから社会に出る学部生・大学院生に熱いメッセージを送ります。

卒業後の進路は?実社会が期待する技術者像は?卒業後成功する技術者・研究者とは?など、就職活動とその後の人生の糧になります。

講師:岡村直子先生

東京工業大学 工学部 化学工学科 卒業(1988年)
東京工業大学 工学部 化学工学科 修士課程修了(1990年)
現 文部科学省 研究開発局 原子力課長

講師の岡村さん

講師の岡村さん

当日の印象記を、博物館の広瀬茂久特命教授が綴りました。その一部をご紹介します。

14年ほど前になるだろうか、息子さんを預けていた幼稚園の園長から「生み捨て?あなた!」とまで言われてしまった。残念ながらその園長は岡村少年(坊や)の弁当をよく見ていなかったようだ。岡村さんは息子さんの弁当にはこだわり、弁当を通して親子の絆を築いていこうと考えていた。超多忙、かつ時間が自由にならない岡村さんにとっては、弁当しか息子さんに母親の気持ちを伝えるすべがなかったのだ。そのためには、日によっては朝の3時に起きて台所に立つこともいとわなかった。国家公務員としての責任を考えると一般論としてのWLB(work-life balance)は考えにくいのだ。日の丸を背負ったオリンピック選手と似たところがあると思いながら岡村さんの話に耳を傾けた。メダリストとして報われることは決してないが、国の将来のために、極限状態で働き続けられる人たちがいることに改めて驚かされると同時に感謝の念が込み上げてきた。いくら政治主導で責任は政治家にあるといっても、官僚の働きも結果がすべてで、無駄な政策を立案した省庁は袋叩きにあうし、後世の歴史家の評価にさらされる。WLBの大切さが広く認識され、世界的な潮流になっても、Workaholicは一定の割合で存在するようだ。私にもその傾向があり、定年になった今も目覚まし時計の世話になっている。現役バリバリの頃は、息子たちに「ダメおやじ!クソおやじ!世間知らず!」と罵倒されていたが、そういう息子たちも社会人となった今は、父親に対する評価が少し変わってきたようだ。岡村さんの息子さんも、母親を誇りに思う時が来るだろう。もうすでに弁当を通して誇りに思っているかも知れない。本稿では、WorkaholicがWorkaholicの印象を書くことになるが、岡村さんが念を押していたように、若い人たちには「反面教師」として参考にしてもらえれば幸いだ。

印象記のつづきは以下のPDFよりご覧ください。

ゼミ後半のパネルディスカッション

ゼミ後半のパネルディスカッション

交流会で学生と話す岡村さん

交流会で学生と話す岡村さん

交流会の様子

交流会の様子

交流会の様子

交流会の様子
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