機械系 News
鈴森・遠藤研究室の髙田敦さん(修士課程2年)がロボット工学の分野で最も権威ある国際会議の一つ、IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA)(2018年5月21日~5月25日、ブリスベン、オーストラリア)にて優秀な論文発表を行った日本人若手研究者に贈られるIEEE Robotics and Automation Society Japan Joint Chapter Young Awardを受賞しました。
本論文は国際学術雑誌IEEE Robotics and Automation Lettersに掲載されるとともに、当学会でポスター講演を行いました。
髙田君は、高強度化学繊維を用いた腱駆動ロボット、特にワイヤ経路長が10m以上におよぶ超長尺多関節アームを制御するために考慮しなければならない、化学繊維ロープの粘弾塑性をモデル化しました。
従来、船舶係留用の海洋ロープに用いられていたモデルが、直径2mmの細径のロボット用のロープに対しても適用可能であること、十分な初張力を与える前処理を行えば四要素モデルに帰着できることなどを実験により明らかにしました。
さらに、15mを超える軸間距離でワイヤ駆動の周波数応答特性を実験により計測し、理論値と比較することで、その応答性が従来のステンレスワイヤに比肩する値であることを明らかにしました。
今後、本モデルを用いた超長尺多関節ロボットアームの運動制御法を確立することが期待されます。
Modeling of Synthetic Fiber Ropes and Frequency Response of Long-distance Cable-Pulley System