機械系 News
井上・阪口研究室の天野歩さん(修士課程2年)が日本機械学会M&M2017材料力学カンファレンス(2017年10月7日-9日 北海道大学)にて優秀講演表彰を受賞しました。講演題目は「パラフィン液滴の凝固・密着過程で発生する残留ひずみの測定」です。
この研究は、ガスタービンを高温ガスから守る遮熱コーティングの成膜条件と皮膜の破壊しやすさの関係を明らかにすることを目的として始めた研究です。セラミックス遮熱コーティングの溶射プロセスを実験室でモデル化するため、60℃程度で簡単に溶かせるパラフィンを材料として使い、溶かしたパラフィンを金属基材に1滴ずつ滴下しながら液滴の凝固・密着プロセスで発生するひずみや破壊現象を詳細に観察しました。ガスタービンやジェットエンジンの製造現場では経験則に基づいてコーティングが施工されていますが、この研究で提案したモデル実験を発展させることで、より機能性の高いコーティング開発への基本指針が提案できると期待されます。
パラフィン液滴の凝固・密着過程で発生する残留ひずみの測定