材料系 News
物質理工学院 材料系の平賀良さん(修士課程1年)が9月17日に開催された凸版印刷株式会社(以下、凸版印刷)主催のビジネスコンテスト「新事業共創プログラムco-necto(コネクト) 2019」で、「特別賞」を受賞しました。ほかに3企業が優秀賞、2企業が特別賞で、平賀さんは唯一の学生として受賞しました。
凸版印刷によると、co-nectoはスタートアップ企業と凸版印刷の共創を通じて、イノベーティブな事業・サービスを世に送り出すためのオープンイノベーションプログラムです。スタートアップ企業の斬新なアイデアと凸版印刷の豊富なリソースをコネクトし、これまでにない価値の創出を目指します。今回募集したアイデアは、8つの領域(食品・流通・自治体・通販・金融・エネルギーインフラ・医療ヘルスケア・スポーツ)を対象とし、SDGs 17(持続可能な開発目標の17項目)の目標を達成するアイデアです。
今回、平賀さんが受賞したアイデアはSDGsのうち、自治体を対象とした「住み続けられるまちづくりを」に該当します。
これまでは、目視または高価な機材を使用しないと不可能だった「道路の異常検知」を、どこにでもあるスマートフォンと、新開発のアプリ・ウェブ技術を使って、簡単に検出可能にしました。スマートフォンに内臓されているXYZ軸加速度センサーとジャイロセンサーを用いて、スマホの揺れ度合を波形表示させ、データと画像による解析が可能なシステムを作りました。
車に搭載して「道路の異常検知」を測定することにより、効率的な道路調査が可能になります。
これから老朽化する道路や、減っていく作業者、削減される予算といった課題を前に、効率の良いITサービスを提供するシステムとして提案されました。
「特別賞」を受賞し、細田秀樹教授含め細田研究室の仲間や家族に喜んでもらい、とても嬉しかったです。研究室では、金属材料の研究をしており、そこで培った知識や専門を極めるという体験が、今回の受賞に繋がったと感じています。皆さんの応援あっての受賞だと思っています。これをきっかけに、11月にGoMA株式会社を設立し、代表取締役として励むつもりです。GoMAとは「go marketing」の略で、我々が作ったサービスを世の中へ広め、 Marketing(市場)を加速させるという意を込めています。これから凸版印刷さんと各自治体とで実証実験に向けて、取り組む所存です。このサービスを導入することによって、住み続けられる街づくりを、皆さんが 「笑顔」になれるような社会を構築します。